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澤村「ストップモーション・アニメでノーラとミニという、うさぎの兄弟の話なんです。2分半から3分くらいの短編が5本入っているんです。いつものパターンとしては、兄弟げんかをして弟がプイッと出て行ってしまう。そして外でおもちゃとかを見つけて遊び始めるんです。でも、お兄ちゃんがちゃんと追いかけてきていて。最後は必ず笑って仲直り(笑)。
実はこのうさぎたちに教わることが多くて、笑って仲直りとか、人を喜ばせる楽しみとか、大切だよなって。それってきっと兄弟だけじゃなくて友達もそうだと思うんですよね。監督はそれを正直に描くのが照れくさくて、こういったキャラクターに息を吹き込んでるんじゃないかなと思うんですよね」

乾「『蟲師』の主人公・ギンコの場合は一期一会で、その時すれ違った人とのふれあいだったりするんですよね。虹郎(こうろう)という男と知り合って一緒に旅をしたりもするんですが、どちらかというと、行く先々で愛を注いでいる感じ(笑)。ギンコは人に悪さをする蟲を退治するんですが、殺すというよりは、あまり悪さをするなよ、とたしなめる感じも良いんですよ。
今はあまり見られなくなった近所の人たちとの繋がりも描かれていたり、登場人物の一人・淡幽とのほのかな愛情もあったりもして。ギンコが旅をしているので2人はいつも一緒というわけではないんですけど、その時々の繋がりをすごく大切にしている感じが良いんですよね」

笹部「『ノラビッツミニッツ』のように、正直に言うのが照れくさくて、みたいなのは『しゃべれども しゃべれども』もありますね。この作品は、不器用な落語家と話下手な人々の心の交流を描いているんですが、身近にいる人にほど、ありがとうとか、ごめんなさいとか言えないじゃないですか。
だから別の方法で伝えるのか、それとも言葉にするのか…。しゃべれども、しゃべれども伝わらない。でも伝えたいという思いを大切にして、言わなきゃいけない時にはちゃんと言おうって。愛しいと思うことは大事だけど、それを伝えるべきときに伝えることができたら、何か変わるかもしれないみたいな、ちょっと良い話ですね(笑)。大げさに感動するわけじゃないけどほっこりします。小さい愛がいろんなところに散りばめられている感じです」

原口「『約束の旅路』は、壮大な母子愛です。エチオピアのユダヤ人をイスラエルに移送する作戦があったんですが、その史実に基づいて作られたんですよ。主人公の少年は実はユダヤ人じゃないのに、母からユダヤ人と偽ってイスラエルに行くように言われるんです。母は、子供だけは生かしておきたいという気持ちだけで送り出すんですよ。
イスラエルに連れて行ってくれたのは本当のユダヤ人の女性。それからイスラエルで養子に入った先の両親。彼にはたくさんの母がいるんです。母と子の愛は人種とか民族とか関係ないところにあるんですよね。親子だったり、兄弟だったり、たとえ疑似家族だったとしても、人と人の結びつきや触れあいだったりするんですよね」

やはり、家族や友達はもちろん、人と人との繋がりが一番心に残る“愛”ではないだろうか? 観終わった後には、離れて暮らしている家族に電話をかけたり、遠くに住む友達に連絡を取ってみるなど、あなたにとって大切な人を思い出してほしい。日常生活の人間関係になんとなく疲れたとき、こういう映画を観て、それでもやっぱり周囲の人への感謝の気持ちや親しみの気持ちを思い出して、また明日からがんばっていきましょう!
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