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松尾「このビジュアルだと王道っぽい感じもするんですけど、わりとブラックで、大人の女性も楽しめる、期待を裏切られるようなファンタジーなんです。主人公の男の子が村一番の美女に恋をして、彼女のために流れ星を取りに行くんですが、その流れ星がクレア・デインズなんです。彼は彼女を連れて村に帰ろうとするんですけど、そこに彼女の心臓を狙う魔女三姉妹とか、彼女が持つルビーを狙う王子とか、空飛ぶ海賊とかが登場するんです。
原作はニール・ゲイマンといって、イギリスのクドカンみたいなゴス・カルチャーの中心的人物で、イギリスらしいユーモアにハマリますよ。この主人公の彼が、最初は少年なんです。高嶺の花を狙う中学生男子みたいな(笑)。でも、海賊から剣術を習ったり、魔女から彼女を守ろうと闘っていくうちに、かっこよく見えてくる(笑)」
津野「いいですよね。守るべきものが出来たから大人になるっていう純粋なところが…」
北沢「忘れかけてたものを思い出させてくれる感じですね」
松尾「もう、前に前に行こうとする感じで…若い!(笑)」

北沢「イタリアって“恋多き国”っていうイメージがありますよね。でもやっぱり、うまくいかなかったりするんだよ、というラブストーリーです。いろんな局面を迎えている4組のカップルが出てくるんです。出会って間もない2人、子供がいない中年夫婦はマンネリ気味で別れるか子供を作るのかの瀬戸際、夫に浮気された婦警さん、そして、妻が自分の友達と浮気して家を出て行ってしまったというお医者さん。恋、危機、浮気、別離というエピソードが描かれるんです」
津野「恋をすると全部ありそうですよね、危機も浮気も。それを思い出しながら観たいですね。あのときこうだった、あ、やっぱりこうか、みたいな(笑)」。
松尾「恋愛で全部マニュアルって難しいと思うんですけど、それぞれ事情が違ったりしますし。でも何かしらひっかかったりするんですよね」
北沢「4組のうち、3組が結婚しているんです。結婚がゴールインとも言われますけど、現実はゴールとは限らないですよね。その結婚後を描いた、大人が観て楽しめる作品。観た後に温かい気持ちになれるんです」

津野「ドラッグにハマってるどうしようもないダメ男と、画家を目指している女の子が主人公なんですが、もう一目惚れみたいな感じで2人だけの世界で愛し合うんです。でも彼がドラッグ中毒なので、女の子もつられてハマっちゃうんですよ。
ハマリながらも、2人でいれば、もうそれで充分みたいな感じで、すごく愛し合うんです。若さゆえのガッツリ恋愛というか、同じ家に住んで、いつも一緒にいて。どちらかが再生するとかもなく、2人で堕ちていって、悲しい展開になっていって。あることをきっかけに変わろうとするんだけど、やっぱりドラッグを止められず泥沼状態になり…。でも最後の最後にようやくある決断をするんです。愛し合ったことで終わりにさせるんだ、みたいな」
北沢「痛い感じですか?」
津野「そうですね。本当にどうしようもなく堕ちていくんですよ」
松尾「そういう強烈な設定とか過激な内容だと、いつまでも心に残ったりしますよね」
津野「美男美女ですし、画も詩的な感じでキレイですし、最後には希望があるからスゴイ良いですよ」


映画のような恋愛と一口に言っても、もちろんそのカタチは様々です。ですが、かつて経験した甘酸っぱい初恋を思い出すこともあれば、いままさに直面している問題の解決のきっかけを得たり、はたまた、自分の力ではどうにもできない激情に身を委ねて涙したり。映画を観るだけで、恋愛が出来るわけではありませんが、何かしらのヒントをくれたり、現実には味わえないポジティブかつネガティブな感情を持つこともできるのです。人生は一度きり。ダメ男にハマるもよし(?)、頬を赤く染めるもよし、マニュアル通りに動いてみるもよし。思いっきり恋愛をして、楽しい毎日を送りたいですよね。
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