

ロミュラス・ガイタは妻・クリスティーナと息子のレイモンドを連れてドイツからオーストラリアへと移住する。希望に胸をふくらませ、新たな生活を始める一家。レイモンドが自然の中ですくすくと成長する一方で、クリスティーナは住み慣れない土地での生活に神経を病みはじめ、やがて一家の暮らしには暗い影が…。
オーストラリアの作家で哲学者でもあるレイモンド・ガイタの自伝的小説を映画化した『ディア マイ ファーザー』(原題:Romulus,My Father)がDVDとなって日本に上陸する。主演はご当地オーストラリア出身で、次々と話題作に出演しているエリック・バナ。妻と息子を支える一家の大黒柱を熱演している。そこで今回、本作でエリックが演じるロミュラスが見せる3つの顔から、エリックの魅力をたっぷりとご堪能ください!

父は息子に言う。「男の価値は観た映画ではなく、仕事ぶりで決まるんだ――」。レイモンドにとって、父・ロミュラスは最も尊敬する人生の先生。巣から落ちたミツバチをどうやったら自然に還せるのか、家畜のニワトリの育て方、そして家族の在り方。時に言葉でもって、時に行動で、息子に人生の意味を教えるロミュラス。新天地での生活は決して順風満帆ではなく、常にかっこいい父親で在り続けることは出来ない。それでも、苦悩や葛藤を繰り返しながら運命に立ち向かおうとする父の姿こそが息子にとっては何よりの人生のお手本なのだ。
学校などで正式に演技を学んだ経験のないエリックは、コメディアンとして活躍することで俳優としてのスキルを磨いていったという。「演じるキャラクターの住む世界を頭の中で作り上げていくんだ。役になりきって、僕自身をその中に埋没させていくのは快感だよ。病みつきになる」と語るエリック。俳優としての出世作『チョッパー・リード 史上最凶の殺人鬼』では、役作りでジャンクフードを食べまくって15キロも増量した。入念な準備を心がけ、「新しい作品に出演するたびに、それまで知らなかったことについて新たに学べるのは素晴らしい」と言う。また、将来は自身で監督もしたいと考える彼は、撮影スタッフとすぐ友達になり、質問攻めにするそうだ。(text/Yuki Tominaga)

新天地での生活になじめず、神経を患う妻のクリスティーナは、療養と称して一家の暮らす寂れた集落と、多くの人が集まるシドニーを気ままに行ったり来たり。そしてあろうことか、街で暮らすロミュラスの親友の弟と恋仲に。だが、数ヶ月に一度、ふらりと彼と息子の元へと戻ってくるクリスティーナをロミュラスはその都度受け入れる。時に厳しい口調で彼女を責めるも、彼女を許し、彼女に愛を求めるのだった。やがてクリスティーナは浮気相手との間に出来た子供を出産するが、ロミュラスはその子をも優しく抱き寄せる。クリスティーナを見つめる哀愁あふれるロミュラスの表情はなんとも言えずセクシー!
97年に出演していたコメディ番組「Full Frontal」の放送局に勤めていたレベッカ・グリーソンと結婚したエリックには、10歳の息子と7歳の娘がいる。父親になってからは映画出演は年1本と仕事をセーブ、自宅で家族と過ごす時間を大切にしていて、映画の撮影現場にも連れていく。「映画撮影がハードワークだと子供たちに知ってもらいたい。撮影現場では大勢の人々が懸命に働いている。華やかな世界じゃないという現実を見るのは、健全なことだと思うんだ」とエリックは語る。ハリウッド進出後もオーストラリアに住み続けているのは「離れる理由がないから。実際に北米で撮影するのはほんの少しだし、あとは世界中をロケで飛び回っているからね」。(text/Yuki Tominaga)

妻とまだ赤ん坊のレイモンドを伴い、ドイツから文字通り身一つでオーストラリアに移り住んできたロミュラス。一家が住み始めたのは、人里離れ、荒れ果てた土地。故郷から遠く離れ、眼前に延々と広がる荒野を前にロミュラスの胸にはどんな思いがよぎったのか――。家族を養うため、レイモンドを学校にやるために、土地を開墾し、家畜を育て、鉄を打つ姿はまさに開拓者。自らの運命を切り開くべく、ロミュラスは黙々と汗を流す。夕陽を背に、果てしなく続くオーストラリアの大地を革の帽子とゴーグルを被ってバイクで疾走する姿は必見!
幼い頃からモノマネが得意だったエリックは高校卒業後、働きながらコメディアンを目指し、1993年からTVのコメディ番組「Full Frontal」に出演。コントで様々な人物を演じて人気を博し、1997年からは自分の名前を冠した番組「Eric」を任された。「何千人もの観客を前にライヴで演じることで集中力がついた」と言う。コント演技で見せた鋭い洞察力を買われて実在の犯罪者を演じた2000年の『チョッパー・リード 史上最凶の殺人鬼』で注目を浴び、翌年『ブラックホーク・ダウン』でハリウッド進出、2003年には大作『ハルク』に主演、その後も『トロイ』、『ミュンヘン』、『ブーリン家の姉妹』などで重厚かつシリアスな演技を見せている。(text/Yuki Tominaga)

エリックと同じくオーストラリア出身の俳優、リチャード・ロクスバーグが本作で監督デビューを果たした。『M:I−2』や『ムーラン・ルージュ』でちょっとクセのある脇役を好演し、近年では『ヴァン・ヘルシング』でのドラキュラ役が記憶に新しいロクスバーグ。今後の監督としての活躍にも期待大!
エリックの妻役を演じたのは『ラン・ローラ・ラン』のフランカ・ポテンテ。『ボーン・アイデンティティー』で主人公の恋人役を演じるなど、ハリウッドでも着々と評価を得てきた彼女だが、本作では抑うつ症を抱え、周囲を振り回すクリスティーナを熱演した。2009年には『チェ 28歳の革命』、『チェ 39歳 別れの手紙』が日本でも公開される。
オーストラリアにおけるアカデミー賞と言えるオーストラリア映画協会賞で、2007年度の主演男優賞部門に、レイモンド役のコディ・スミット=マクフィーとエリックが共にノミネート。最終的にエリックが主演男優賞に輝き、コディには子役賞が贈られた。なお本作は最優秀作品賞も獲得している。
© 2007 Film Finance Corporation Australia Limited,New South Wales Film and Tekevision Office and Arenafilm Pty Ltd.

| 11月18日(火) 18:30開場/19:00開映 | |
| スペースFS汐留 | |
| 11月9日(日) |
※開映前に安めぐみ(女優/タレント)さんを迎え
トークショー(約20分間)を予定。

11月21日(金)発売
発売元:CKエンタテインメント
販売元:バップ
価格:5,040円(税込)
本編:104分
STAFF:リチャード・ロクスバーグ
CAST:エリック・バナ、フランカ・ポテンテ、コディ・スミット=マクフィー
【映像特典】
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