映画の中で輝く女性たち vol.3 ウディ・アレンが輝かせる女優たち

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本人はちっともファッショナブルじゃないのに、小粋な映画を作る人というのがいます。ウディ・アレンなんてその最たるもの。美男子とは言い難いし、着ているものもイカしているとは言い難い。でも、そんな彼が生み出す恋愛劇はおしゃれで粋。音楽までもハイセンスときています。

そんな作品に華を添えるのが、何を基準に選んでいるんだろうと詮索したくなるような主演女優たち。常連組のミア・ファローやジュディ・ディビスなどは、アート系のムードがあってわかりやすいけれど、「ちょっといじってみたかったのかな」と思わせるのが、ジュリア・ロバーツ、ヘレン・ハント、シャーリーズ・セロンのメジャー系ハリウッド・スターたち。ラブ・シーンまで展開しているけれど、彼の場合は“それ”が目的ではないはず。だって、彼って絶対面食いじゃないもんな…。そんなことを言うならば、新作『さよなら、さよならハリウッド』のティア・レオーニの起用も不思議。美しく面白い人だけど、それほど注目の女優というわけでもない。デビット・ドゥカブニーの妻であるけれど。

彼にしてみれば、映画はきっと自分自身。そこに登場する女優たちは、“映画という自己”を飾り、完成させるファッション・アイテムのようものなのかも。だから、ちょっと流行に染まってみたくなることもあるし、手堅くいきたいこともあり、地味にしたい時もあれば、派手にしたい時もあるし、高級ブランドで決めたい時もあれば、ノンブランドでいいという時もあるとうこと。そう考えれば、さまざまなキャスティングにも納得がいくというものです。

日本映画界では少し前まで『男はつらいよ』の寅さんシリーズに出演してこそ映画女優として一人前、といったムードがあったけれど、アメリカじゃウディ・アレン作品で出演することが、映画女優としてのひとつのステイタス。それに、どんな作品に出るより、チャーミングにも映してくれるし。となると、彼は女優を輝かせる天才と言えるのかも。。

《text:June Makiguchi》
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