映画の中で輝く女性たち vol.4 『サマリア』で光る原石の輝き

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玉石混交。“ブーム”として長引けば長引くほど、まさにこういった状況になってきている韓流ブーム。人気スターの過去をさかのぼり、昔の出演作がTVで流れたり、公開されたり。数が多くなればなるほど、“石”の割合も多くなるのも当然です。

そんな中、私が惚れこむキム・ギドク監督の作品はもちろん玉。近々日本公開となる『サマリア』は援助交際がテーマ。とはいっても、自己犠牲や宗教思想を盛り込んだ、非常に精神的な映画です。映像美は芸術の域、テーマは現実的というギドクらしさに溢れています。多産な作家であるだけに、前作『春夏秋冬そして春』が、ついこの間公開されたばかりという感じですが、これだけ濃厚かつ深い作品を、ぽんぽんと生み出してしまうのだから、才能溢れる人という賞賛がぴったり。そして今回、彼が見出した二人の若手女優もすごい。要求のレベルが高いだけに、結果的にかなり俳優を精神的に追い詰めてしまうという噂もある監督の期待に、しっかり答えているのだから。まるで原石のような可能性を秘めているとでも言いましょうか。新人としては、かなりいいスタートを切ったと言えるのでは?

ところで、玉石混交の話に戻ると、実はそれも悪くないと思っている私。いろいろ入り混じっているから、女心がくすぐられるということもあります。ワゴンに詰まれたものをワサワサとかき回すときのセールの興奮とか、フリーマーケットでお宝を探すワクワク感とか。今、日本に入ってくる韓国映画というのは同じような喜びも与えてくれているのかも。いち早く原石を見つけたり、自分だけの宝石を磨いたりすることこそ、映画ファンの喜びなのかもしれません。

政治的には混迷している日韓関係ですが、文化面の交流はこれからもかわることなく、多くの韓国映画がわんさか日本に上陸してくるはず。どんな人材がしのぎを削っているのかも興味津々なところです。

《text:June Makiguchi》
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