『ハッカビーズ』デヴィッド・O・ラッセル監督インタビュー

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『ハッカビーズ』デヴィッド・O・ラッセル
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批評家やファンの間で絶賛された『スリー・キングス』から5年。奇才デヴィッド・O・ラッセル監督がまた想像を超えるツイステッド・コメディを生み出した。今回注目すべきは、ユニークなストーリーや映像に加えて、個性的なキャラクターたちを演じる豪華キャスト。ジュード・ロウのほか、ナオミ・ワッツやダスティン・ホフマンなど、ハリウッドきっての演技派が集結した。彼らを惹きつけるデヴィッド・O・ラッセル作品の魅力とは? この奇想天外な作品が生まれた背景は? 来日した監督の素顔に迫った。

「『Who am I?』『What am I?』は普遍的な疑問。“アイデンティティ”というテーマには子どもの頃から興味を持っていた」というラッセル監督。「宗教学者のロバート・サーマン(娘は女優のユマ・サーマン)のもとで学んだり、ZEN道場で訓練を受けたことにも影響され、何度かこのテーマで脚本を書こうとした。そしてある夜、セクシーな女性にスパイされている夢を見たんだ。彼女になんで僕の後をつけているのかを質問すると、僕に雇われていると言うんだ。この女性が、映画のイザベル・ユペール演じるキャラクターになった。彼女は言わば“ダーク・サイド”。『スター・ウォーズ』のように、同じ学校の出身でも探偵夫妻(ダスティン・ホフマン&リリー・トムリン)は“ライト・サイド”というわけだ。全て仏教の教えがベースになっているんだ」。

ジュード・ロウが演じるのは、映画のタイトルにもなっているスーパーマーケット「ハッカビーズ」のエリート社員。彼は本作でコメディに初挑戦を果たした。そしてこのスーパーのキャンペーン・モデルでもある彼の恋人をナオミ・ワッツが演じる。「ジュードとナオミは“ゴールデン・アイコン”。設定上“あこがれの的”という存在感が欲しくて2人を起用したんだ。ナオミは『マルホランド・ドライブ』で気に入り、今回のようなナイーブなキャラクターを上手く演じられると思った。またジュードとは何度か食事したことがあり、話をしているうちに適役だと感じたんだよ」。

他にも数々の個性的キャラクターが登場するが、ラッセル監督のお気に入りはマーク・ウォールバーグ演じるトミー。彼は“火の消せない消防士”という設定だが、「消防士は9.11以降、ヒーローとして祀り上げられているが、ヒロイズムがひとり歩きし、そのことでテロの真実が曇ってしまっていると思う」と、2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件を振り返った。

“自分に必然性があるものしか作りたくない”という信念を持つがゆえに、独創的な作品が生まれるのだろう。オリジナルと賞賛される映画を作るには? という質問にラッセル監督は「誰にも耳を傾けるべき声が心の中にあると思う」と答えた。おかしくてフシギな『ハッカビーズ』。デヴィッド・O・ラッセルのワールドについていけるかどうかは、是非あなたの目で確かめてみて。
《text:cinemacafe.net》
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