『カミュなんて知らない』完成披露試写@立教大学

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『十九歳の地図』や『さらば愛しき大地』など人間のあり方を鋭く見つめた作品で知られる柳町光男監督が久々にメガホンをとり、自らが客員教授をつとめていた早稲田大学の学生らと撮り上げた『カミュなんて知らない』。来春公開の決定を記念し、ロケ地として使われた立教大学の池袋キャンパスにて完成披露試写会が行われた。

ほぼ一ヶ月かけて行われた撮影の大半が立教大学のキャンパスで行われた本作だが、撮影場所として大学のキャンパスがこれだけフルに使われたのは初の試みではないかと言う。また、制作には学生も数多く参加しており、柳町監督が若いキャストやスタッフたちと作り上げたことも話題のひとつだ。

主演の柏原収史が扮する学生映画監督の松川は、その優柔不断さゆえに、映画制作でも私生活での恋愛でも次第に複雑な状況に追い込まれていく。「大変な撮影でしたが、その分だけ完成した作品を観たときは感動でいっぱいでした。この作品に関われて本当によかったです」。松川を愛するあまりにストーカー的な行為に走ってしまうユカリ役を演じたのは、『TOKYO EYES』以来、久しぶりの映画出演となる吉川ひなの。精神的にも肉体的にも重い役所だが、「(ユカリのエスカレートぶりは)こわいけど、自分の中の気持ちを引き出しつつ演じました」と語った。

自身も現役の大学生である前田愛にとっても同年代のスタッフたちと作る現場は新鮮だったようだ。「本物の学校だけにリアルさがありました。自分の学校よりもいいなあと思いながら撮影に通っていました」。

全編の80%が立教大学で撮影されたという本作だが、「(約2時間の長編が)大学という空間だけで繰り広げられる映画はかつてなかったのではないか」と柳町監督は言う。「立教大学の協力には全面的に感謝しています。撮影中はキャンパス内を自由に使っていいと言われたのですが、当時まだ建設中だった11号館をいかに映さないようにするか工夫しながら撮ったので、それも楽しんで欲しいです」。

本年度のカンヌ国際映画祭でも監督週間に出品され、今月23日より始まるニューヨーク映画祭での上映も決定するなど世界から注目の集まる本作だが、柳町監督いわく「東京と日本でたくさんの人に観てもらいたい」そうだ。日本では2006年にユーロスペース新館のオープニング作品として公開される。登場人物たちはそれぞれに自分の現実を賢明に生きているが、その生真面目さが無鉄砲さによって行動にうつされたとき、果たして何が起こるのか。この青春群像劇には現代の若者のリアルな本質が映っている。
《text:cinemacafe.net》
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