梅雨のジメジメを忘れる映画 vol.3 ジメジメにはジメジメを。“迎え酒”効果を期待したい新世紀『オーメン』

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ああ、ついにやってきてしまったジメジメの時期。そして、ついに公開となってしまった新世紀『オーメン』。しかも、2006年6月6日などという、10年に一度やってくる悪魔を最も感じさせる日に…。



基本的にホラー好きの私が、本気で苦手なホラー映画が何を隠そう1976年に公開されたオリジナルの『オーメン』。あんなに怖い作品を、どうしてリメイクしようとなどと思う人がいるのでしょう。ああ、怖い怖い。何が怖いって、残忍、邪悪、救いがない、の三拍子揃っている点。その上、後味も思い切り悪い。良く出来た物語なだけに、この不幸のスパイラルに自分も入り込んでしまったような錯覚を覚え、逃げ場のない恐怖世界に囚われたような気分になるのです。

1976年当時は、子供の間にも「“オーメン”って、英語で“不吉な予兆”って意味なんだって」とか「ダミアン(『オーメン』に登場するいわくつきの子供)の頭にある666って、悪魔の印なんだって」などという小ネタが浸透。カソリックの小学校に通い、聖書を持っていた私も、友人たちと666についての記述があるヨハネの黙示録を読んでみたりと、“流行もの”としていじってみたりはしていたましたが、成長していくにつれ、この映画が持つ本質的な怖さに気がついたという始末。できれば、もう二度と観たくない…と真剣に思うほどなのです。

ホラーといえば、思い切り現実逃避をさせてくれるジャンルなだけに、ジメッとした日本の夏にお勧めして、“背筋ゾクゾク”を感じてもらえたらと思うこともしばしば。しかし、この作品はどうなのか。ジャパニーズ・ホラーも真っ青のこのジメジメとした恐怖感。果たして、梅雨の湿気に上手く作用するか。などと思いをめぐらせていたところ、ふと思い出したのが、二日酔いの時の迎え酒。毒を以って毒を制すという日本人の心意気とでも申しましょうか。これぞ、新しいジメジメ克服法なのかもしれない、ということで、ジメジメにはジメジメをというのが今回の提案。新世紀『オーメン』には、ぜひこの“迎え酒”効果を期待したいものですが、果たしていかがなものでしょうか。




『オーメン』
配給:20世紀フォックス映画
劇場情報:有楽町スバル座ほかにて公開中
(C)2006 TENTIETH CENTURY FOX
《text:June Makiguchi》
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