『カポーティ』ベネット・ミラー監督来日記者会見

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8月23日、本年度アカデミー賞でフィリップ・シーモア・ホフマンが見事主演男優賞を受賞した映画『カポーティ』の監督、ベネット・ミラーが来日し、記者会見が行われた。

会場に、現職・長野県知事の田中康夫と映画評論家としても知られ田中氏とも親交の深い浅田彰京都大学助教授が応援に。2人は映画『カポーティ』のファンであると同時に、実在した作家トルーマン・カポーティが60年代〜70年代に掛けて、当時社会的に話題を提供し続け、常に時代の寵児として活躍していたこと事もあり、まさに田中康夫知事との共通点も多いことから本日の来日記者会見への参加が決まったという。

ベネット・ミラー監督は会見で、「この本作の脚本家であるダン・ファターマンとは、12歳から、フィリップ・シーモア・ホフマンとは16歳からの付き合いです」という意外な過去関係を明かし、フィリップについては「物凄く繊細な人間です。そして本当にカポーティを一番理解している俳優だと思います。彼はカポーティの『冷血』を書く直前の状態に非常によく似ていた。要するに、俳優としては非常に尊敬されているし、色んないい仕事をして来ている。カポーティもそのような状況だったんですけど決定的なものはやっていない。ですからそういう状況的にも似ていたと思います」とカポーティを演じるに相応しい俳優であることを説明した。「ただし撮影が半分くらい進んだところで彼はもう、ほとんどノイローゼ的になったことがありました。これだけ自分が本当にやりとげられるのか、最後まで行けるのかっていうふうに不安になったようです」。

また製作理由を以下のように語った。「理由は2つあります。脚本を読んで、カポーティが破滅に陥っていくという彼自身の悲劇だけでなく、アメリカの悲劇が描かれていて、それは、個人、企業、国にも通じるものがあると思いました。私たちもセプテンバーイレブンを目の当たりにし、全てが一瞬のうちに変わってしまうということを経験していて、そのこともカポーティと通じることがある思い、映画にしたいと思いました。もう1つは、カポーティが文学的にやったことは、スキャンダラスな形で小説になりますが、犯人もカポーティも有名になってしまうところが、娯楽的であると感じたからです」。

そして、花束を持ってサプライズ・ゲストとして壇上に上がった田中氏は「カポーティは人生を正直に全うした人間であると思います。人生とは葛藤があり、矛盾があり、孤独なものです。映画のディティールの巧みさは極めてディーセントだと感じました。また、上品であり、気品も感じました」と語り、また記者の質問で、「本作をご覧になって、作家魂に火はつきましたか?」との質問には「カポーティは枠にはまらない作家なので、私などは足元にも及びません」とコメントしながらも作家“たなカポーティ”との自身を紹介されると照れていた。

本作は来月9月30日より全国にて順次公開。
《text:cinemacafe.net》
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