映画祭に行こう! vol.3 釜山映画祭が人気な理由

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釜山に行ってまで日本映画の取材…って気がしなくもないが、『酒井家のしあわせ』で来韓していた呉美保監督と友近さんのラウンドインタビューについ参加してしまった。スケジュールがバタバタだったので外を歩くこともお土産を買うこともできてないという友近さんに、囲むインタビュアー3人が口を揃えたのは「釜山では美味しいものを食べないと」。ほう、アナタもですか、という不思議な一体感である。釜山はメシが美味い。さらに腰を抜かすほど安い。ロクに取材もしないクセして、私が釜山に通う一番の理由はそれである。

他の人は知らないが、私の場合はなぜか毎年9月が最も忙しい。ご多分に漏れず今年の9月もヘロヘロで、目の下がげっそりクマになったり、“仕事したくないアトピー”が出たりしたまま、釜山映画祭に行った。ついたまらずサムゲタンを食うのが例年である。東京なら1鍋3,000円くらいでシェアするものを、韓国なら700〜800円で1人1石鍋。朝鮮人参、棗、にんにくに、クコの実などを身体に押し込んだ若鶏を、丸ごとグツグツ煮込んだコラーゲン汁をゴクゴク飲み、食べ終えたらチムジルパンと呼ばれる低温サウナに行く。こんな風に数日過ごすと、冗談みたいにお肌がツルッツルに。ザ・ストレスフリーである。韓国なのでもちろん焼肉も美味い。骨付きかルビは高めだけれど、サムギョプサル(ブタ三枚肉)なら1杯飲んでも下手すりゃ(下手すりゃ?)1,000円かからない。肉以外のメニューはない。肉を頼めば山盛りのサンチュをはじめとする副菜は、もうー許してえええ!と言うまで、わんこそば状態で次々出てくる。さらに釜山は漁港なので、名物のタコ鍋はもとよりフグチリ、海鮮鍋など魚介類もゲキウマである。某宣伝会社の女性社長と屋台で飲んだ今年は、「騙されたと思って」といわれて“ユムシ”という不思議生物の刺身に挑戦したのだが、これもまたビックリするほど美味い。彼女もまた釜山グルメが大好きで、8年も通っているのだそうだ。

食べ物以外にも釜山の魅力は多い。メイン会場のヘウンデは温泉地なのでマッサージやエステを含め何時間でもくつろいでいられるスパがある。こんなに観光客が多いのに、ゴミがぜんぜんない落ちていない美しいビーチがある。ちょっと足を伸ばせば世界遺産もある。海岸沿いのパラダイスホテルにはカジノがあり、今年は大きな免税店もオープンしていた。もちろん商売にさとい韓国人のこと、町中が便乗イベントで山盛りである。大きな映画祭は映画業界の関係者で溢れているけれど、釜山には映画祭とプラスαの楽しみを求めてくる人が多いのだ。週末の映画上映チケットが取りにくいのは、そんな映画祭の“痛し痒し”な部分だけれど、上映館も上映本数もどんどん増えているし、今年からはオールナイト上映の新部門“ミッドナイト・パッション”が始まるなど、上映形態も広がりつつある。そもそもフツーの映画ファンが楽しめてこその映画祭。毎年記事を読んでるだけの映画好きなアナタ、来年は釜山で映画祭デビューしてみては?

《text:Shiho Atsumi》

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