大人のためのフランス映画『あるいは裏切りという名の犬』レビュー

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一言でこの映画を表現するならば“大人のためのフランス映画”だろうか。決して若い人向けではないと言っているのではなく、歳を重ねたからこそ薫る渋さが漂っているという意味で“大人な”映画だなと。

かつての親友であり、同じ女性を愛した2人の警官を演じるダニエル・オートゥイユとジェラール・ドパルデュー。年齢とともに増えていくシワこそ美しいと言った女優がいたが、この2人の男優のシワがまた格好いいのだ。CGでも特殊メイクでもない、生きた歴史が紡ぐ出で立ちがたまらなく格好いい。もちろん物語も泣ける。実際に警察官として働いていた経験を持つオリヴィエ・マルシャル監督が体験した実話をもとに脚本を書いているのだからその面白さリアルさは確約済みだ。

元相棒の間にある確執、友情、裏切り…正義を信じる男と権力に固執する男というバディムービーにありがちな設定でありながらも気が付くとのめり込んでしまっているのは、フランスお得意の犯罪ノワールだけではない、いくつものエピソードが絡み合った上質なサスペンス・ミステリーに仕上がっているからなのか──。また、たった1人の女性の存在が2人の男の運命を変えたという三角関係が背景になっているという点ではラブストーリーという見方も。2人の男の妻たちがまたいい女なのである。

《text:Rie Shintani》

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