映画祭に行こう! vol.5 篠田正浩監督×田壮壮監督対談 in 北京

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映画祭に行こう! vol.5 篠田正浩監督×田壮壮監督対談
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映画祭の大きな魅力は、著名監督や俳優が多数来場するところにあるが、2006北京・日本映画週間もその例にもれない。映画祭2日目、特別招待作品『スパイ・ゾルゲ』の篠田正浩監督と、中国の田壮壮(ティエン・チュアンチュアン)監督の対談が行われ、映画監督を夢見る学生や映画ファンが大勢集まった。

会場となった北京電影学院は、アジア一の評判を誇る中国名門映画大学。撮影、編集、文学など、映画製作を総合的に学ぶことが出来る、世界でもトップクラスの学校だ。チャン・イーモウ、チェン・カイコーなど、名立たる監督を輩出し、最近では弱冠30歳過ぎにしてベルリン、ヴェネチア、カンヌの世界3大映画祭を制したジャ・ジャンクー監督も本校を卒業している。

毎年のように中国を訪れ、「中国の監督たちはどうしてこの景色を撮らないかと思うくらい、魅力的な場所がたくさんある」と語る篠田監督の北京電影学院訪問は、今回が2回目。「中国の映画作家たちは、日本映画にハリウッドとは全く違う影響を与えている。ハリウッドはお金がかかっているので、どうしてもコマーシャルになってしまう」

その篠田監督が「ゆっくり動く演出がデリケートで、新しい」と絶賛する『春の惑い』、『青い凧』の監督、現在は本校の教授を務める田壮壮も北京電影学院の卒業生の1人。日本と中国映画の違いについて、その根本には、宗教観の差があると説明した。「基本的に日本の映画は“個人の心”に関心を持っている。それは、日本人の精神の中に、仏教の心があるからだと思う。“死”が、その存在を“無”にするという考えがある。しかし、宗教を持たない中国には、“無”の考えはなく、もう一度新しい世界を作ろう思いがある。中国と日本の死に対する考えの違いがわかれば、映画をもっと理解できるだろう」

すっかり意気投合し、最後は「また個人的にゆっくり語ろう」と約束を交わした2人。すでに監督業からは引退している篠田さんだが、田監督との対談により、創作意欲を刺激されたのかもしれない。

《photo:Hirarock》
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