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キョンキョンが観るのはどんな夢?『ユメ十夜』小泉今日子インタビュー

歌手としてはもちろん、女優として確実のそのキャリアを積み重ねている小泉今日子。綺麗で、可愛らしく、大人っぽく、若々しい…年齢を重ねるほどに魅力が増していく女性。そんな小泉さんの新作は、明治の文豪・夏目漱石の「夢十夜」を映画化した『ユメ十夜』。実相寺昭雄、市川崑といった巨匠から清水崇、西川美和といった新鋭陣──日本映画界の今を代表する10名の監督が10の夢を描いている、何とも豪華な映画である。

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歌手としてはもちろん、女優として確実のそのキャリアを積み重ねている小泉今日子。綺麗で、可愛らしく、大人っぽく、若々しい…年齢を重ねるほどに魅力が増していく女性。そんな小泉さんの新作は、明治の文豪・夏目漱石の「夢十夜」を映画化した『ユメ十夜』。実相寺昭雄、市川崑といった巨匠から清水崇、西川美和といった新鋭陣──日本映画界の今を代表する10名の監督が10の夢を描いている、何とも豪華な映画である。

小泉さんが出演しているのは実相寺昭雄監督による“第一夜”。作家の百間と妻のツグミ、時空を越えた男女の愛が幻想的に綴られていく物語だ。
「夏目漱石の作品をそれほど読んでいるわけではないですが、『夢十夜』は好きな小説で本を持っていたんです。その中でも“第一夜”の夢は特に好きだったので、オファーをもらったときはすごく嬉しかったですね」と小泉さん。撮影に入る前には原作を読み返したほか、「久世(光彦)さんが百間先生(夏目漱石門下の小説家)の話に置き換えて脚本を書かれていたので、内田百間の作品も少し読んだりしました」と話す。

「吾輩は猫である」、「坊ちゃん」といった、それまでの漱石の作品とは一線を画した「夢十夜」。ただでさえ異色作とされてきた夢の話が10名の脚本家、10名の監督によってさらにパワーアップされているのだから、その驚きの大きさは想像がつくだろう。そして、光と影の描写を得意とする実相寺監督の妖艶な世界観について──

「実相寺監督は『こういうふうに演じてください』とおっしゃらない監督なんです。監督の持っている世界観がとても強いので、その中に自然に入り込めたら…という感じでした。久世さんの脚本は原作をさらに上回る幻想世界になっているので、その雰囲気に入り込むこと自体はそれほど難しくはなかったです。ただ、私の演じたツグミという役は人間っぽくならない方がいいのかな、と。感情を表現するというよりも──横たわった頬にあたる光の美しさとか、身体には光があたっているけれど顔は影になっていたりとか、人間っぽさよりも印象に残る画を作りたいと思いました」

実相寺監督の力によって小泉さんが本来秘めている魅力が引き出された“人間らしさ”を削ぎ落としたツグミ。そこには新たな小泉今日子の美しさが詰まっている。また、ツグミとは逆に夫である百間先生(松尾スズキ)は非常に人間っぽく描かれていて、「百間先生の慌てたり驚いたり混乱したりする様がツグミと対照的で面白い」と小泉さんはいう。

続いて、ツグミ役を演じるうえで挑戦だったことを訊いてみた。
「普段は人間くささを出すというか、赤裸々に感情を表現することが多いけれど、今回のツグミはそれでは演じられないなと思いました。声のトーンや表情で演じるのではなくただそこに佇んでいる──“存在”を意識してみたんです。演じることの基本を改めて実感した瞬間でもありました」

10話のどれもが本当に不思議で、不気味で、面白い夢ではあるが、自身の出演した“第一夜”に続くお気に入りは、「ストーリーと音楽が合っていて好きでした」という松尾スズキ監督・脚本による“第六夜”。阿部サダヲとTOZAWAのハイテンションなアニメーションダンスで魅せるコメディーだ。

最後に“夢”にちなんで、漱石に負けないくらいの強烈な夢を見たことがあるのかという質問。
「夢は見る方だと思うんですけど──若い頃はよく芸能人がキャスティングされていました(笑)。同級生が芸能人だったり、私が看護婦で患者さんが芸能人だったり、あと突然、恐竜が登場したり。キャスティングが豪華な夢はけっこう覚えているんですよね(笑)」
そんな小泉さんの夢もいつか映画化してほしい!と思わずにはいられないが、その前に『ユメ十夜』を観ることが先決。10の夢が織りなす不思議な110分の夢の旅は、なかなか満腹ものだ。

『ユメ十夜』はシネマスクエアとうきゅうほか全国にて公開中。

(test:Rie Shintani/photo:utamaru)
《シネマカフェ編集部》

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