先日、日本映画製作者連盟から発表された2006年の映画産業諸統計。驚かれた方も多いことでしょう。年内に日本で劇場公開された作品は全部で821本(内訳:邦画417本、洋画404本)でしたが、21年ぶりに、邦画全体の興行収入が洋画のそれを上回ったとのこと。ハリウッドの大作が幅をきかせていた時代が終焉を迎えたのか。それとも日本が絶好調なのか。はたまた、ハリウッドが絶不調なのか。きっと、いずれもが入り混じった結果なのでしょう。邦画は儲からないと言われていた時代もあったけれど、昨年は『ゲド戦記』『LIMIT OF LOVE 海猿』『THE 有頂天ホテル』『日本沈没』(ここまですべて東宝作品!)と『DEATH NOTE デスノート the Last name』がヒット。それぞれが単体では、100億円の興収を超えた『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』と『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』には数字的には及ばなかったものの、邦画界からヒット続出というのは、嬉しいニュースに変わりなし。今年は、100億突破作品も日本から登場するかもしれません。年が明けてほんの1ヶ月が過ぎただけだというのに、『どろろ』『魂萌え!』『それでもボクはやってない』『僕は妹に恋をする』『愛の流刑地』など話題作が続々公開中。公開待機中の『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』『となり町戦争』『さくらん』『叫(さけび)』などにも注目が集まっています。お金を払ってでも観たいと思う邦画が増えてきたのは素晴らしい変化。公開後、すぐにTV放映、DVD発売があると知っていても、あえて観たいと思わせる作品が多いなんて、何とも素晴らしいではありませんか。欲を言えば、原作物中心の流れが、もっとオリジナル寄りになってくれれば。まあ、それは徐々にということで。いずれにしても、今後の邦画の活躍からは、ますます目が話せない模様です。
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