「表現するという意味では、歌もお芝居も相通ずるものがある」与世山澄子『恋しくて』インタビュー

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「表現するという意味では、歌もお芝居も相通ずるものがある」与世山澄子『恋しくて』インタビュー
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  • 『恋しくて (2007)』 サブ2
  • 『恋しくて (2007)』 サブ4
とにかくナビィおばあがキュートだった『ナビィの恋』、天真爛漫という言葉を体現するかのような小学生・美恵子の冒険を描いた『ホテル・ハイビスカス』と、沖縄を舞台に心温まる、そして沖縄の魅力がいっぱいつまった作品を作り続けている中江裕司監督。この中江監督待望の最新作が『恋しくて』だ。本作で、主人公・加那子の母を演じたのが現役ジャズ・シンガーの与世山澄子。映画初出演とは思えないほど自然にストーリーにとけ込んでいる彼女に話を聞いた。

まずは作品に出演することになった経緯を聞いてみた。「中江監督とは以前から面識があったんです。2005年にセカンドアルバムを発表したのですが、そのお披露目に桜坂劇場を使わせていただいたんですね。その時に監督がご覧になって、構想を練ってらしたようなんです」と、与世山さんは穏やかに微笑んだ。ちなみにこの桜坂劇場というのは、沖縄・那覇にある映画館で、沖縄の文化に関するワークショップも随時開催されている。本作の中江監督が経営していることでも有名だ。

「演技経験はほとんどない」そうだ。「以前アプルシアターで、お芝居に出させていただいたことはあるんですが、あの時は歌手の役でしたから歌うだけでしたので…。アプルシアターで始まって1ヶ月近く、九州・北海道などあちこち行きました。そういった経験はあるんですけれど、こうしてお芝居をやったのは初めてです」

続けて、本作に出演した感想を話してくれた。「やっぱりモノを作る、表現するという意味では、歌もお芝居も相通ずるものがあるんですよね。だから、そういう意味で自然に動けたんじゃないかな、と思っています。本当に図々しいというか、何というか…(笑)」。

では今後は歌と同時に演技も? 「いえいえ、もう完全に白紙(笑)。お恥ずかしい」と否定されてしまった。残念だ。

本作で与世山さんは加那子の母であると同時に、バー“インターリュード”のママでもある。実は与世山さん自身も沖縄にジャズバーを持っており、その店の名前も“インターリュード”だ。
「映画に出てくるお店は私の店ではないんですよ。監督の強い思い入れで八重山の撮影所にセットを作ってくださったんです。うちの店よりキレイに作っていただいて(笑)。本当に恐縮してしまいました」

「毎シーン、いろんなハプニングがありました」と笑う与世山さんにお気に入りのシーンをあげてもらった。「どれから言っていいか、分かりませんね。でもやっぱり、加那子と2人でピアノをぽろんぽろん、と弾いているシーンが一番印象的ですね」。与世山さんがピアノを弾くシーンはないが、素晴らしい歌声を披露してくれている。

今も「お呼びがかかれば草鞋を履いて(笑)」日本各地で精力的に活動を続けているジャズ・シンガー与世山澄子。小柄な身体からはちょっと想像しにくいパワフルな歌声を聴きにライブに行きたいと思うのだが、そうすると『恋しくて』に登場する石垣島の美しい風景は観られない。やはり沖縄の与世山さんのお店に行くべきだろうか? 悩みどころである。
《text:cinemacafe.net》

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