「カネダ船長役には頭をなやませたよ」ダニー・ボイル監督『サンシャイン 2057』インタビュー

最新ニュース

『サンシャイン 2057』 メイン
  • 『サンシャイン 2057』 メイン
  • 「カネダ船長役には頭をなやませたよ」ダニー・ボイル監督『サンシャイン 2057』インタビュー
  • 「カネダ船長役には頭をなやませたよ」ダニー・ボイル監督『サンシャイン 2057』インタビュー
『シャロウ・グレイブ』、『トレインスポッティング』のダニー・ボイル監督が初めて挑んだ本格的SFアドベンチャー作品、『サンシャイン 2057』『28日後...』でも組んだキリアン・マーフィを始め、真田広之、ミシェル・ヨーなど、国際色豊かな俳優陣が揃ったことでも話題になっている本作について、監督に話を聞いてみた。

「表面的には8人の宇宙飛行士が巨大な核爆弾を太陽に運ぶ話だが、本当は心理的な映画だと伝わるといいね。人間がすべての生命の源と対面した時に受ける影響についての物語だよ」と作品のテーマについて語ってくれた。

SFとなるとどうしても、CGなどの特殊効果に偏り、映像の斬新さだけが評価されがちだ。しかし監督には、ジャンルに関係なく、作品を製作するにあたってポリシーがあった。

「できるだけ実世界に近い状況を再現するのが最良の撮影方法だと思っているんだ。グリーンスクリーンをあまり信用できなくてね。CG視覚効果のスーパーバイザーのトム・ウッドにも、できるだけグリーンスクリーンに頼らないように頼んだんだよ。俳優がいる環境、そして銀幕に映し出される環境ができるだけリアルに見えるようにね」

ハリウッドのみならずイギリスの映画・演劇界でも活躍している真田さんを船長のカネダ役に起用した理由について監督は、「船長役には頭を悩ませたよ。カネダには威厳、押しつけがましい権威ではなく、生まれながらの権威が必要だった。地球上の全国家が彼のこのミッションを託したのだと、観客が納得するような資質が求められるからね。だから大物俳優が必要だったんだ」と語る。

真田さんも「ダニーには独特の世界観がある。だから彼の監督作品ならどんな脚本でも出たかった。また、脚本を読んで、SF映画でありながらも非常に質の高い人間ドラマだと思った。登場人物が宇宙船で長い時間を共に過ごし、宇宙旅行をしているうちに事件が起こる。単なる娯楽作品ではなく、とてもシンプルだが奥が深い人間ドラマだと思った」と語っていた。本作が持つ、この“人間ドラマ”の要素はやはり、『ザ・ビーチ』『ミリオンズ』などの作品を生み出してきたボイル監督ならではだ。

「観客を前人未踏の場所に連れて行きたい。それがこの脚本のコンセプトの素晴らしいところだった。太陽への旅だよ。映画の持つ素晴らしい要素の一つは、行けないと分かっているところへ観客を連れていけること。1時間半が2時間であっても、人類がそこに生き、こんなこともできるんだと現実的な方法で表現できることだよ」

とは言いつつも「続編を作る契約でもない限り、再び宇宙を舞台にした映画を撮ろうとする監督はいないよ。一度で懲りるんだ。とてつもなく困難だからね」と笑う監督。ファンタジーやSFでなくてもよい。監督の作り出す世界へ再び旅に出られるのが楽しみだ。

《photo:佐藤登志雄》
今、あなたにオススメ
Recommended by
page top