8人の各国巨匠がノーギャラで参加したチャリティ企画『それでも生きる子供たちへ』

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『それでも生きる子供たちへ』ステファノ・ヴィネルッソ監督
  • 『それでも生きる子供たちへ』ステファノ・ヴィネルッソ監督
  • 『それでも生きる子供たちへ』ステファノ・ヴィネルッソ監督
  • 『それでも生きる子供たちへ』 -(C) 2006 MK FILM PRODUCTIONS Srl RAI CINEMA SpA
スパイク・リー、ジョン・ウー、リドリー・スコット…。彼らをはじめ、7つの国の名だたる監督たちがひとつの映画に想いを寄せた。テーマは「子供」。世界の子供たちの厳しい現状を訴えるため、7つの国の子供たちを描いた短編集、『それでも生きる子供たちへ』が公開された。

本作の画期的なところは、世界の子供たちの保護を訴える国連の2つの機関、ユニセフとWFP(国連世界食糧計画)の協力体制のもと製作されているところにある。世界に販売している配給権の収益の90%は両機関に直接寄付され、そしてこの企画に賛同した8人の監督たちは、ノーギャラでプロジェクトに参加している。
「有名な監督を起用したいという思いは最初からありました。このようなテーマは敬遠されがちなテーマなので、観客の関心を惹き付けるような監督を選びたいと思いました」。

そう語るのは、本企画の共同プロデューサーを務め、作品の中の1話、『チロ』の監督であるステファノ・ヴィネルッソだ。
「(監督の選定に関して)私たちの好みも入っています。もちろん彼らはみな世界的に有名な監督ですが、例えば(エミール・)クストリッツァやスパイク・リーは、彼らの初期の、彼らの特徴が最も出ている時期に戻っている。ジョン・ウーについては普段はエンターテイメント系の作品で知られているけど、こういうセンチメンタルで心が動くような、感受性豊かな作品に挑戦しているのが意外で、まるでおとぎ話のような仕立てで素晴らしい映像で表現してくれました」。

ヴィネルッソ監督が自らメガホンをとったのは、ナポリで金持ちから高級品を盗んで生活をしている少年を主人公とした一編、『チロ』。監督自身のローマでの少年時代からこの物語を着想したそうだが、キャスティングにはあえてプロの俳優ではなく、実際チロのような環境で生きている子供たちをオーディションで起用した。
「このような映画を作るには、それが必須だと思いました。しかし、彼らのような環境に生きている子供たちの中から演技が出来る子供を捜すのは容易ではありませんでしたね。その点では僕はすごくラッキーだったと思います。このチロを演じた少年はとても印象的な美しい顔をしていて、同時にとても才能のある少年です」。監督の言葉には、観る者誰もが納得するだろう。

また、印象的な遊園地のシーンには、子供の夢の世界と現実の対比を、海と遊園地の光のコンビネーションで演出するために、実在する移動遊園地を200メートル波打ち際に移動させて撮影した、という監督のこだわりにもぜひ注目してほしい。

近年、映画のみならずエンターテインメント業界やセレブリティの間でも注目の高いチャリティ活動。本作も人々を動かすきっかけとなる力を確実に持っている映画だ。最後に、観客に映画を観た後、何をしてほしいかを訊ねた。
「遠いところにテーマを探さなくても、身近なところで出来ることはたくさんあると思う。例えば自分の子供に何か出来るかもしれないし、兄弟に、隣人に何か出来るかもしれない。そのような小さなところから出来ることを、心が命じるままにしていただければと思います」。

《text:cinemacafe.net》

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