イメージ一新? 竹内結子インタビュー「今は巻き込んでしまう方が多いかも」

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『サイドカーに犬』
  • 『サイドカーに犬』
  • 2年ぶりのスクリーン復帰を果たした竹内結子
  • 短い時間の中でも様々な表情を見せてくれた
突然の母の家出。そして父が連れて来たのは“ごはんを作ってくれる”という若い女・ヨーコ。大ざっぱで大胆でけんかも強い、かと思えばふと見せる涙。不思議なヨーコさんと小学生・薫の夏休みが始まる。6月23日(土)に公開を迎える『サイドカーに犬』。主人公・ヨーコ役で2年ぶりにスクリーンに復帰した竹内結子に話を聞いた。

今回ヨーコという強烈なキャラクターを演じたことで、これまでのイメージを一新したとも言われるが、自身とヨーコの間で似ていると感じる部分について聞いてみると「他人をあまり子ども扱いできない、という共通点はあるかなと思いますね」。

その言葉を裏づけるかのように、薫役の松本花奈ちゃんとの関係性については「最初に会ったときはお互いに人見知りし合っていたというか…『この人とどう過ごしてゆけばいいんだろう?』みたいなところがあって。一緒にいる時間が少しずつ長くなるにつれて、隣に座って寄り添っていることに違和感を感じない、逆に安心するような関係になりました」と語る。言葉だけを追ってゆくと、とても9歳の女の子との人間関係とは思えない。

さらに、印象に残ったシーンを尋ねると「ヨーコが食後に麦チョコを出してくれる場面」を挙げてこう説明してくれた。
「薫が『カレー皿に麦チョコなんて入れたらお母さんに叱られるよ』と言うかたわらで弟の透は『お腹に入れば同じでしょ』と言う。これはおそらく、もともと同一人物が発した言葉かな、と思うんです。『そうか、大人って結構そういう矛盾あるなぁ』って思って印象的なんです」。

ゆっくりと、納得のいく言葉を探しながらこちらの問いかけに答えてくれる竹内さん。社会や他人によって作られた先入観の混じったフィルターではなく、自分の感性というフィルターで濾過して人や物事を丸裸にしてゆく、そんな印象を受けた。そしてそれは、劇中のヨーコの姿とも重なる。確かにヨーコは強烈な個性を発揮するが、それは隣り合わせになった他人の存在をぼやけさせるというよりは、むしろその個性や本質を際立たせているように感じる。

自身が子どもの頃は、“大人は絶対”という環境で、厳しく育てられたという竹内さん。本作の薫ではないが、子どもから大人になる過程で、自身の力によってではなく、否応なしに変わってゆく周囲の環境にどのように対応していったのか。
「多分受け入れちゃうのかな。『イヤだ、イヤだ』と思う気持ちはどこかであったとしても、かわす方法がわからない。大抵のことは『そんなものか、仕方ない』って」。

では大人になった今は?
「今はどちらかというと巻き込まれるより、巻き込んでしまう方が多いかも。何と言うか、どのみち世の中は大きな渦のようなもので、そこに流されるか、とどまれるかだと思うんですよね」。

どこか達観しているような、それでいて真っ直ぐな、一途な一面も感じさせてくれる。これもまた劇中のヨーコのイメージと重なる。練習したというドイツ製自転車についての「一度こぎ始めたらもう止まれないんです。止まると倒れてしまいそうで」という説明すらもどこか示唆的に響く。

最後にヨーコの人間像について、劇中では描かれない部分も含めて竹内さんなりに想像してもらった。
「マイペースで、でもやっちゃいけないことはわかってる人だと思うので、そこまで外れたことはしないハズ——意外と手堅いところに就職してるかも」。手堅いところ? 「当時で言う公務員的な、もしくは夏休み中の大学生だったりして(笑)」。

「イメージを一新」という伝え方をされてはいるものの、実は自身の素により近いかたちで演じているのかも。そんな竹内結子の、つい引き込まれそうになる魅力を堪能してほしい『サイドカーに犬』はシネスイッチ銀座、アミューズCQNほか全国にて公開中。
《text:cinemacafe.net》

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