諏訪敦彦監督4年ぶりの舞台挨拶。フランスで絶賛の『不完全なふたり』が日本逆輸入

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『不完全なふたり』初日舞台挨拶に立った諏訪敦彦監督
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今年3月に公開された『パリ、ジュテーム』に日本人唯一の監督として参加し、ジュリエット・ビノシュ、ウィレム・デフォーを起用した一編を演出した諏訪敦彦監督。その諏訪監督によって、2005年に製作され、ロカルノ国際映画祭で準グランプリにあたる審査員特別賞と国際芸術映画評論連盟賞をダブル受賞した長編『不完全なふたり』が6月30日(土)、公開初日を迎えた。公開劇場の新宿武蔵野館では諏訪監督による舞台挨拶が行われ、訪れた観客との間で活発な質疑応答が交わされた。

長編映画は4年ぶりとなった監督は「この映画に至るまでにいろいろな紆余曲折がありましたが、自分としては初心に返ってシンプルに映画を撮りたいという思いで製作しました」と語ってくれた。

『パリ、ジュテーム』同様、本作も舞台はパリ。キャストもスタッフもフランス人を起用して撮影が行われた。監督は「結果的にフランス人との共同作業が非常に楽しく、良いチームワークで撮影ができました」と満足した様子。

4年ぶりの舞台挨拶とあって、監督は少し照れくさそう。「僕が話してばかりでもしょうがないので。みなさん何かご質問などありますか?」という監督の言葉に、映画を観たばかりの観客から次々と質問が投げられた。

主演のブリュノ・トデスキーニが劇中でくしゃみをするシーンについての質問に監督は「ブリュノが実際に風邪を引きまして。本番中にくしゃみが出てしまったのですが、彼はかねてから『映画で本当のくしゃみをしてみたい』と語っていましたので満足していると思います」と答え、脚本を使わずに俳優との話し合いから映像を紡ぎ出してゆく、諏訪監督のスタイルの一端をうかがわせてくれた。ついでに「あのシーンでは、彼はワインを飲みすぎて本当に酔っ払ってました」というエピソードも披露。

続いて、美しいカメラワークに関して、撮影を担当したフランス人カメラマンが要求する条件に苦労したエピソード。さらに、2台の車が並走する魅惑的な冒頭のシーンで、人や車の少ない日曜の朝に、地図上からパリの街で最も長い直線の道を選んで30分にわたってカメラを回しっぱなしで撮影した秘話などが次々と明かされ、その語り口、興味深いエピソードに観客は引き込まれた。

最後に監督は「公開にたどり着くまで簡単ではありませんでしたが、劇場や配給の方の尽力があって初日を迎えることができました。映画を観たみなさんが劇中のカップルについて思いを巡らせ、あれこれとお話をしていただけるような映画であったらいいな、と思います」と語りかけた。フランスで絶賛され、逆輸入という形で日本上陸を果たした『不完全なふたり』は新宿武蔵野館にて公開中。
《text:cinemacafe.net》

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