知られざる世界の難民の実態に目を向ける「難民映画祭」開催
世界で今なお増え続ける難民や国内避難民の現状への理解を広めるために、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の活動の一部として昨年から始まった「難民映画祭 レフュジー・フィルム・フェスティバル」。紛争のために故郷を追われた人々の生きる姿を描いた映画やドキュメンタリー作品を届ける本映画祭が、7月18日(水)〜26日(木)の日程で開催される。
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アジア、アフリカ、中東地域、世界各国から合計30作品が集められた本映画祭。中でも注目されるのが、自身も難民であったカンボジア出身の映画監督、リティー・パニュの作品を紹介する特集プログラム。わずか15歳で祖国を離れて渡仏し、その後カンボジアの難民をテーマにドキュメンタリーを撮り続けてきたパニュ監督だが、このプログラムでは、日本初上映の作品も含め8作品が紹介される。22日(日)には、監督本人を迎えてのトークセッションも行われる。
『スーダン難民による映画』は、9万人の難民が集まるケニアのカクマキャンプの中で、スーダン難民が自ら制作した、自分たちを取り巻く日常の問題を取り上げた作品。本作の上映後には、この難民キャンプにいる映画製作者と俳優たちの生の映像が届き、ビデオチャットが行われる予定。また、本作とともに俳優のジョージ・クルーニーがジャーナリストである彼の父親とともに、スーダンで暮らす難民の姿を撮ったドキュメンタリー作品も同時上映される。
さらに、イラクの様々な人間像を捉え、サンダンス映画祭で監督賞を受賞、アカデミー賞にもノミネートされた『イラクのカケラを集めて』の日本初上映をはじめ、日本でも今年3月に公開され多くの感動を呼んだ『約束の旅路』や、ルワンダ虐殺の真実に迫った『ルワンダの涙』など、世界的に高い評価を受けた作品も顔を並べる本映画祭。このほかにも劇場未公開作品の上映や、映画関係者の生の声が聞けるティーチインなど、映画祭ならではの魅力が満載だが、これらの作品の上映は全て無料で行われる。
貧困、紛争、迫害…。私たちの知らないところで難民の人々はどんな苦境に直面しているのか? 言葉だけでは説明し尽くせない、多種多様な難民の実態を知る糸口として、「難民映画祭」に足を運んでみては?
「第2回難民映画祭 レフュジー・フィルム・フェスティバル」
http://www.refugeefilm.org/
期間:7月18日(水)〜26日(木)
会場:東京日仏学院・ドイツ文化センター・イタリア文化会館・スウェーデン大使館
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