夏木マリ“愛のフランス人宣言”を捧げるオゾン監督、最新作『エンジェル』を携え来日

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『エンジェル』来日記者会見にて オゾン監督&夏木マリ
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『8人の女たち』、『スイミング・プール』で恐ろしくもミステリアスな女性の魅力を見事に引き出したフランスの気鋭、フランソワ・オゾン。初めて英語劇に挑んだ最新作『エンジェル』の日本公開に先駆けて来日し、9月10日(月)に開かれた記者会見に出席した。会見にはゲストとして“監督と仕事してみたい女優”代表として夏木マリが登場した。

物語の舞台は19世紀のイギリス。ペン1本で有名作家の地位を手に入れ、煌びやかな生活を謳歌した果てに過酷な運命に堕ちていく、波乱に満ちたひとりの女性の人生を描く。今回、監督がそのヒロインに抜擢したのは、若干24歳のロモーラ・ガイ。イギリス人の女優との仕事は初めてという彼は、彼女のことを「トレビアン」と絶賛する。「エキセントリックでチャーミング、ちょっと生意気そうな。そんなエンジェルの長所・短所全てを持ち合わせているのがロモーラでした」。

「ストーリーを色彩でどう語るか、ということに興味がある」という監督。本作では、エンジェルの衣裳の中にそんな監督の遊び心が垣間見られる。「エンジェルの衣裳を並べてみて、衣裳を通して彼女の栄光と凋落が如実に表せると気づいたんだ。若いときは制服、絶頂期には赤いドレス、やがて黒い服になり少しずつボロ服のようになる。そこが面白かったです」と自ら衣裳選びを楽しんだ様子。

実は前作『スイミング・プール』は、『エンジェル』の原作小説を読んで生まれたもの。映画監督である自身のセルフポートレートを含ませながら、小説家と編集者という関係を通して、アーティストが想像の世界と現実の間でどう生きるかを描いたという点で、2作品には相通ずるものがある。「アーティストは往々にして、成功するとまるで王様であるかのように、成功が永遠に続くという考えに陥ってしまうものです。常に進化し、現実と関わっていなければ…そんな自戒を込めてエンジェルという人物を作り上げた気がします」。

“愛のフランス人宣言”なるものをしているという夏木さんは、監督に向けてさっそく熱いラブコール。映画について「女は恋も、仕事も、名声も全て欲しいんです。けどただ欲しいというのではなくて、一つずつ進化して努力して、苦痛、孤独も伴うけど、“でもどう?”と言われた感じがしました」と語る。「30年間仕事をしてきて、いろいろ捨ててきましたし、やはり全ては手に入らない。でも、そこが人間のチャーミングな部分なのかなと思います」とエンジェルの女性としての生き方への共感を口にした。ちなみに、監督の作品に出演するとしたら、「若い女優さんとビリビリ壮絶な映画、得意です」とか。

一人のアーティストとしてのヒロインの中にオゾン監督の自己投影も見られる『エンジェル』は12月、シャンテシネ、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。
《text:cinemacafe.net》

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