【東京国際映画祭レポートvol.15】85分間がワンカット! 『ワルツ』登場!

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『ワルツ』ティーチイン。左からサルバトーレ・マイラ監督、マリーナ・ロッコ、ジャンマリオ・フェレッティプロデューサー
  • 『ワルツ』ティーチイン。左からサルバトーレ・マイラ監督、マリーナ・ロッコ、ジャンマリオ・フェレッティプロデューサー
メイドの女性と、彼女を実の娘と信じて刑務所から手紙を送っていた男。家族、そして移民の問題などを絡めながら、とあるホテルを舞台に人間模様を存分に描いたイタリア映画『ワルツ』。コンペティション部門に出品されている本作の上映が10月23日(水)に行われ、上映後には主演のマリーナ・ロッコ、サルバトーレ・マイラ監督、プロデューサーのジャンマリオ・フェレッティによるティーチインが開催された。

本作において特筆すべき点、それは何と言っても、始めから終わりまでの85分が、一度も区切られることなくワンカットで構成されているということ。監督は、この技法を用いたことについて「まず、テーマとして現代社会における不安や焦燥といったものを扱いたいと思いました。それを映画という形で表現するには、このスタイルがふさわしいと思ったのです。編集技術に頼ることなく、いわばセーフティネットを用意することなくアクロバットな技を披露する、そんな気持ちで撮影に臨みました」と語る。

撮影では、この85分の全編を計10回ほど撮ったという。「そのうち4つか5つはそれなりに良いものが撮れました。そこから一つを選ぶのに、2か月かかってしまいました」とのこと。

ルチア役をマリーナに決めた経緯について監督は「この役のために100回を超えるオーディションを行っていました。そんなある日、彼女が現れたのです。彼女が脚本を2行読んだだけで『この人しかいない!』と感じて決めました」と説明する。

こうして選ばれたマリーナだが、全編をワンカットで撮影するということで、プレッシャーもあったのでは? との問いに「一人のミスが全員を巻き込み、もしかしたらその日一日の仕事を、全て台無しにしてしまうかもしれない、ということでプレッシャーはありました。でもこのプレッシャーの存在が役作りの上で、助けになった部分もあります。というのも登場人物はみな、大きなプレッシャーを抱えて生きているので。もっとも、そのことに気付いたのは撮影後のことで、実際の撮影中は不安に浸食され、プレッシャーにどっぷりと浸っているような日々でした」と答えてくれた。

プロデューサーのフェレッティは「この映画祭のレッドカーペットは世界一美しく、観客も世界一素晴らしい人々であると思います。審査員も世界一素晴らしいことを祈ります(笑)」とおどけながらコンペティションに向けて期待を口にした。

「東京国際映画祭特集」
http://blog.cinemacafe.net/tiff2007/
《text:cinemacafe.net》

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