【東京国際映画祭レポートvol.22】麻生久美子主演のイラン映画『ハーフェズ』

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東京国際映画祭『ハーフェズ ペルシャの詩(うた)』麻生久美子、アボルファズル・ジャリリ監督 記者会見
  • 東京国際映画祭『ハーフェズ ペルシャの詩(うた)』麻生久美子、アボルファズル・ジャリリ監督 記者会見
  • 『ハーフェズ』の撮影をふり返って語る麻生久美子
  • 麻生さん、ジャリリ監督ともに笑顔が絶えなかった
麻生久美子の記念すべき海外初進出作品となったイラン映画『ハーフェズ ペルシャの詩(うた)』。コンペティション部門に出品され、10月25日(木)の上映前に行われた記者会見に、アボルファズル・ジャリリ監督、麻生久美子が出席した。

国の違いを全く感じさせないほど、笑顔が絶えず、仲が良い様子の麻生さんとジャリリ監督。監督は会見の始まりに「ハーイ。ありがとう」と、日本語で挨拶し、麻生さんも「すごく宝物になった映画なので、ぜひみなさんよろしくお願いします」とにっこり。

本作で麻生さんは、チベットから帰ってきた宗教指導者の娘・ナバートを演じた。「イランで本当に貴重な体験をさせていただきました」と言う彼女に、監督は「久美子はすぐに仕事現場に溶け込んで、どこにいるのか分からなくなったくらいだよ。内面がイラン人と似ていると思う。撮影スタッフである私の家族の中にも簡単に入っていったんです。彼女は自分をイラン人だと信じていたんじゃないかな」とコメント。その言葉に対し麻生さんも頷き、「そのときは自分がイラン人だって信じていました。自分が何人であるのか、ということ自体、強く意識しないようにしていました」と答えた。

また、イランについては「思っていたより自由という感じを受けた」と言う麻生さん。「はじめ、(女性は)自由じゃないんじゃないか、という思いがあったんです。だけどイランに行ってみて分かったんです。女性はスカーフを被ったりとか膝が隠れるくらいのコートを着たりとかしなければいけないんですけど、でも、それで守られているんだって。そういう形の幸せもあるんだと感じました」と、撮影前と後の気持ちの変化を話し、続けて「ナバートを演じてみて、日本人が感じている以上に、イランには自由があったように思います」と体験談を語った。

タイトルにある“ハーフェズ”とは、イスラムの聖典・コーランの暗唱者や伝承記憶の優れた者を指すアラビア語。美しい声でコーランの詩句を朗唱する者という意味も含み、コーランを全て暗唱している者に与えられる尊称である。『ハーフェズ』では目を見ることを禁じられている掟のもと、ナバートとハーフェズはコーランを詠み合ううちに詩と声を通じて恋に落ちていく。イラン人が熟読しても理解することが難しいと言われるほど、解けない暗喩が多いハーフェズ詩集を基に、本作を映画化にしたことについて監督は、「答えを求めようとせず、自ら物語を作ってください」とコメント。詩人・ハーフェズに加え、彼の本名シャムセディン・ムハンマドという人物を本作に登場させているが、「二人を一つの人物だと思って観てください。一人の人物の中にある二つのキャラクターとして捉えてください。一人は外的に、一人は内的に彼女を愛していると。加えて三つ目の愛し方、自らを犠牲にする愛が、最後に描かれます」と、監督自ら見どころを語ってくれた。

“イラン版”「ロミオとジュリエット」と言われる『ハーフェズ ペルシャの詩(うた)』。公開は2008年新春、東京都写真美術館ホールにて。

「東京国際映画祭特集」
http://blog.cinemacafe.net/tiff2007/
《text:cinemacafe.net》

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