【東京国際映画祭レポートvol.30】あなたの心に鬼は何人? 『マッド探偵』

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『マッド探偵』ティーチインに出席した“香港版ちょい不良オヤジ”ジョニー・トー監督。
  • 『マッド探偵』ティーチインに出席した“香港版ちょい不良オヤジ”ジョニー・トー監督。
香港映画界屈指のアクション映画監督、ジョニー・トーの手による『マッド探偵』。「アジアの風」部門に出品された本作の上映が10月24日(水)に行われ、その後のティーチインにトー監督自らが登場。鑑賞直後の興奮冷めやらぬ客席からは多くの質問が寄せられた。

大きな拍手で迎えられた監督は「みなさん、こんなに朝早くからありがとうございます。ひょっとして朝ごはん抜いてきました? これが終わったら、ゆっくり昼ごはんを食べてくださいね」と、なんともユーモア溢れる挨拶。映画は、警察から盗まれた銃が引き起こす殺人事件を巡るアクションだが、多重人格者の内面が実際の映像として描き出されるなど、物語・映像の両面で観る者の心を強く揺さぶる。監督は「この作品は、物語の整合性やキャラクターの内面について観客に多くの疑問を投げかける、非常に挑戦的な作りになっています。私の口から内容の解釈や意図について詳しく説明はいたしません。観た人がそれぞれに考え、答えを出していただきたいと思います」と語る。

劇中の登場人物の中に眠る別人格は“鬼”として表現されているが、監督の心の中には何匹の鬼がいるのか? という観客からの質問に「みなさんの心の中にも鬼はいることと思います…でも私の中の鬼はみなさんより多いでしょうね(笑)」といたずらっぽく答えると、客席からは大きな笑いが起こった。

ちなみにトー監督は本作『マッド探偵』に加え、東京国際映画祭の提携企画として開催される香港映画祭のオープニングを飾った『鐵三角 TRIANGLE』の監督も務める。ツイ・ハーク監督、リンゴ・ラム監督との共作となったこの『鐵三角 TRIANGLE』について「それぞれの監督がどのように作るかをお互い知らないまま製作が進められていき、ある種のゲームのような感じでした」と語る一方、ワイ・カーファイ監督との共作となった本作『マッド探偵』については「常にカーファイ監督との間に暗黙の了解があり、同じ考えのもとで撮影していきました。一心同体となって作り上げた作品と言えるでしょう」と、そのアプローチの違いを語った。「手探りで撮影を進めていくという感じでしたが、こうしてほかの監督と共同で作品を作ることで、いろんな人から刺激をもらい、自分の世界を広げることが出来たと思います」と満足そうな表情で語った。

このティーチインの後、ともに来日したツイ・ハーク監督、リンゴ・ラム監督と一緒に出かける約束があるというトー監督。ことあるごとに「日本は美食天国!」と語っていたが、ひょっとして冒頭の挨拶は自身に向けたものなのかも?

「東京国際映画祭特集」
http://blog.cinemacafe.net/tiff2007/
《text:cinemacafe.net》

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