【東京国際映画祭レポートvol.29】構想15年遂にワールドプレミア『明日への遺言』

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『明日への遺言』ワールドプレミア舞台挨拶(左から)小泉堯史監督、フレッド・マックイーン、藤田まこと、富司純子、ロバート・レッサー、リチャード・ニール
  • 『明日への遺言』ワールドプレミア舞台挨拶(左から)小泉堯史監督、フレッド・マックイーン、藤田まこと、富司純子、ロバート・レッサー、リチャード・ニール
  • 『明日への遺言』を語る主演・藤田まこと
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10月27日(土)、ついに最終日を目前にした第20回東京国際映画祭にて『明日への遺言』がワールドプレミアを兼ねて、特別招待作品としてBunkamuraオーチャードホールで上映され、藤田まこと、富司純子、ロバート・レッサー、フレッド・マックイーン、リチャード・ニール、小泉堯史監督が舞台挨拶に登壇した。

本作は1945年、敗戦国となった日本でB級戦犯の1人として裁かれた岡田資中将の絞首刑判決まで、68日間の法廷における戦いを描いた実話に基づく歴史ドラマ。観客とともに作品を鑑賞していたキャストは客席から登場。生憎の天気にもかかわらず大盛況の観客を前にして主演の藤田まことは「今までいろんな役を演じてきましたが、その都度色々な監督からレッドカードをつきつけられて、その数が先日のレッドカーペットの長さになりました」と冗談を交えて挨拶。「小泉監督の指導のもと、一生懸命やらせていただきました。これからもいい役者になれるように、勉強を続けて参りますので宜しくお願いします」と、ベテラン俳優ながらも謙虚な言葉の中に藤田さんの人柄を伺えた。

岡田中将を見守り続ける妻・温子を演じた富司純子はしとやかな着物姿で登場。「小泉監督をはじめ(小泉監督が助監督を務めた)黒澤明さんにご一緒した素晴らしいスタッフ、そして藤田さん、外国から見えた素晴らしいキャストの映画に参加させていただきました」と本作出演の喜びを語った。

また今回、映画祭上映のためにロバート・レッサー、フレッド・マックイーン、リチャード・ニールの3人の外国人キャストも来日。ロバートは「小泉監督をはじめ、素晴らしいチームに囲まれて、私の俳優生活の中の頂点と言えるでしょう」、かの有名なスティーヴ・マックイーンの息子・フレッドは「監督、藤田さん、富司さんの3人は国宝とも言える」、リチャードは「素晴らしいアーティストたちと一緒に仕事が出来て貴重な経験だったし、光栄だ」と本作への熱い思いをそれぞれコメントした。

監督は『雨あがる』『博士の愛した数式』など、心揺さぶるドラマを撮り続けている小泉堯史。構想から15年、ようやくプレミアを迎えることについて「原作が『ながい旅』というタイトルですが、僕にとってとても長い旅でした。テレビなどの応援団の少ない映画ですが、ぜひいい所を見つけて『良かったよ』とひとりでも多くの人に伝えてほしい」と観客に呼びかけた。

そしてこの日特別ゲストとして、岡田中将の実の息子・岡田陽さん夫妻が本編で2人の役を演じた加藤孝之、近衛舞台にエスコートされて登場。「60年前の出来事ですので、岡田の一族も残っているのはこの夫婦と、映画に赤ん坊として出てくる姪だけで、(彼女も)いまやおばあさんになってしまっています。60年前、映画の中にも出てきましたが私たちは結婚を決めて、その時父が獄中で裁判を受けているというのに不謹慎だと思いながら結婚しましたので、その後別れることなく一緒にいました」と感動の余韻に浸る観客に向けてゆっくりと語った。

最後に藤田さんがメッセージを残し舞台挨拶を締めくくった。「最近の風潮として、15秒のCMの中にちゃんとオチもあるそんな時代なので、なんか少し今の世の中は先に向かって急ぎすぎているような気もします。もう一度自分の周りを見回していただいて、少しずつ元に戻っていくのもいいかなと思いました」。

『明日への遺言』は2008年3月1日(土)より公開。

「東京国際映画祭特集」
http://blog.cinemacafe.net/tiff2007/
《text:cinemacafe.net》

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