【東京国際映画祭レポートvol.35】ハンサムな主人公は監督自身? 『トリック』

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『トリック』ティーチインに出席したアンジェイ・ヤキモフスキ監督とエヴァ・ヤキモフスカ美術監督
  • 『トリック』ティーチインに出席したアンジェイ・ヤキモフスキ監督とエヴァ・ヤキモフスカ美術監督
ポーランドからコンペティション部門にノミネートされた『トリック』。わずか6歳の少年・ステフェクがちょっぴり複雑な家庭環境の中で奮闘する様子が描かれる。本作の上映が10月25日(木)に行われ、上映後にアンジェイ・ヤキモフスキ監督と美術を担当したエヴァ・ヤキモフスカによるティーチインが開かれた。

監督はこの作品を製作するそもそものきっかけを「ある夜ふと、私の頭を“運命とは何か? そして運命は我々の人生をどのように変えていくのか?”という疑問がよぎったんです」と説明する。そのとき、運をつかんでいる者と運から見放された者を示唆する、姉弟が紙くずをゴミ箱に投げ入れるシーンがすでに浮かんでいたという。「そして次に、少年が運命に抗い、人に命令するのと同じように運命に対して命令するイメージが湧いてきたのです」と語る。

主人公のステフェクをダミアン・ウルが魅力的に演じ観客を惹きつけるが、彼を探し当てるまでには大変な苦労があったのだとか。「というのは、私はこの役に少年時代の私自身を求めていましたので(笑)。撮影のスタートが間近に迫り、あきらめかけた頃に彼を見つけたのです」ということは監督はこのダミアンと同じくらいハンサムだったということ? 

監督はこの映画を「姉に捧ぐ」と明言しているが、実際に様々なシーンで、監督自身や監督のお姉さんが投影されていると言う。「イタリア語を学ぶというのも、私の姉がイタリア語を勉強していたという事実が元になっています」と説明した。

ちなみにポスターには主人公のステフェクではなく、バイクにまたがった大人2人が映っているが、監督はその意図を「子供がポスターに映っていると、それを見た人に子供についての映画と思われてしまいます。これからポーランドでも公開を迎えるのですが、そうしたイメージを植えつけないためにあえて大人をポスターに配しました」と語り、子供を主人公にしてはいるが、大人たちに向けた映画であることを強調した。

美術のエヴァを監督は「脚本段階から参加し、素晴らしい仕事をしてくれた」と称えるが、エヴァは本作の美術について「脚本を読んで、物語が1本の道に沿って展開されていくというイメージでしたが、この道を探し出し、空間を作り上げるというのは非常に難しいことでした」と語った。

ポーランドでの公開初日はこのティーチインが行われた翌日。本国でのヒット、そして日本での公開が実現することを期待したい。

「東京国際映画祭特集」
http://blog.cinemacafe.net/tiff2007/
《text:cinemacafe.net》

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