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「純度100%、男たちのガチンコのアクションです」坂口拓、『魁!!男塾』を語る

80年代から90年代にかけて週刊少年ジャンプ(集英社)に連載され、これまで2,600万部を売り上げた伝説の漫画「魁!!男塾」。熱き男たちの生きざまを描き“日本男児の教科書”とまで言われた本作がついに実写映画化された。主人公の剣桃太郎を演じ、監督も務めたのは、自らのアクションチーム「ZERO'S」を率い、国内のみならず世界でそのアクションが高い注目を集めている坂口拓。坂口監督に本作に込めた熱い思いを語ってもらった。

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『魁!!男塾』坂口拓
『魁!!男塾』坂口拓
  • 『魁!!男塾』坂口拓
  • 『魁!!男塾』 -(C) 宮下あきら/集英社・「魁!!男塾」製作委員会 2007
  • 『魁!!男塾』坂口拓
80年代から90年代にかけて週刊少年ジャンプ(集英社)に連載され、これまで2,600万部を売り上げた伝説の漫画「魁!!男塾」。熱き男たちの生きざまを描き“日本男児の教科書”とまで言われた本作がついに実写映画化された。主人公の剣桃太郎を演じ、監督も務めたのは、自らのアクションチーム「ZERO'S」を率い、国内のみならず世界でそのアクションが高い注目を集めている坂口拓。坂口監督に本作に込めた熱い思いを語ってもらった。

坂口監督と原作の出会いは小学校高学年の頃だ。
「それこそ学校の教科書なんてほとんど読まずに『男塾』読んでるような感じでしたね(笑)。そこで根強く“男”というものを植え付けられました。男塾の塾生って悪く言えばバカ。でも、とことんバカだからこそかっこよくて、熱い。おれ自身もそういうバカだったりするんですよね」と語る。初めて映画を作るにあたっても、少しの迷いもなくこの原作を選んだ。

とは言え当初、周囲の多くの人間は実写化に消極的だったという。原作で展開される超人的なアクション、そしてキャラクターが持つ漫画ならではの濃さを考えると確かに実写化には二の足を踏んでしまう気持ちもわかるが…。
「(周囲の反対は)まあ、そりゃそうだろうとは思いますよ。でも塾生たちが“無理”と言われて止まるかと言えばそんなわけはないですよね。だったらおれが止まるわけにはいかねえよ、絶対やってやる! という気持ちでした。バカですから(笑)」。

製作に際し、本作は一切CGなしの本物のアクションで作られた。
「そもそも『男塾』という漫画は、男たちがガチンコでどれだけやれるのか、という作品。だからこそ、映画を作るに当たってもごまかさずにやりたかったんです。『ZERO'S』を作って5年ほどになりますが、いまだから、良い感じでできるな、という手ごたえも持っていました」。

坂口さんの作品とあって、アクションばかりが注目を集めがちだが、劇中ではそれ以外の人間ドラマもしっかりと描かれている。
「人間離れした男たちの集まりとしてだけ描くと、お客さんを置いていってしまう。だからお客さんの目線と同じ高さの秀麻呂(尾上寛之)をストーリーテラーとして置いて、彼の成長をひとつのテーマとしました。秀麻呂は桃太郎と並ぶもう一人の主人公なんです。そうすることで映画として1本のしっかりとした芯が出来たと思います」。

昨年公開された『ワルボロ』『クローズ ZERO』など、ケンカに明け暮れる若者たちを描いた、本作と似た匂いを感じさせる作品が邦画をにぎわしているが、こうした動きを監督はどう見ているのだろうか。
「これらの作品を意識するということはなかったですね。何と言っても『男塾』こそがこうした作品の原点だと思ってますから。それに『男塾』が描いてるのは“ワル”ではなく、あくまでも“男”です。塾生たちは男ではあっても決して不良ではありません。こっちは純度100%のアクションということも含めて、全く違う作品だと思っています」。

この“男を描く”という言葉がインタビューを通して監督の口から幾度となく発せられた。
「いまの時代、正直言って女の子が観てくれなければ映画なんてキツイですよ。でも、そんな中でとがって、男のために男の映画を作ったんです。このおれの気持ちを“野郎ども”に分かってほしい、という思いはあります」。

最後に今後の活動について聞いてみると、次々と監督作のオファーが舞い込んでいると言う。
「まだ監督デビュー前なのにてんてこ舞いですよ(笑)。やはり日本での“アクション”というジャンルを自分が背負っているという意識はありますので、今年は“究極のアクション映画”を1本作ろうと思っています。具体的には本物の刀のマジ当てで作る純度100%の時代劇をお見せしたいですね。『男塾』の続編ですか? もちろんやりたいです。『ジャンプ』で『男塾』を読んでいた30代から40代の役者さんを集めて、桃太郎たちが3号生になったときの戦いをやりたいですね」。

これまで自身が積み重ねてきたアクションへの強い誇りと自信が伝わってきた。坂口さんの監督としての今後のキャリアに期待したい。
《シネマカフェ編集部》

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