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「金城武さんにはすごく刺激を受けた」石田卓也『死神の精度』で壮絶ダイエット

金城武の久々の日本映画主演作としても話題を集めている『Sweet Rain 死神の精度』。おおよそ私たちの想像とはかけ離れたユニークな“死神”が主人公の異色ファンタジーは、人気作家・伊坂幸太郎氏の原作の独特のテイストによるところも大きい。そんな本作で、威勢のいいチンピラあがりの若者・阿久津をフレッシュに演じている石田卓也。近年、日本映画という日本映画に出まくっている期待の若手実力派だ。役作りのために、体重を大幅に増やすことを余儀なくされたという主演作『グミ・チョコレート・パイン』の直後に撮影された本作についてふり返ってもらうと、そこには壮絶なダイエット秘話が!?

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『Sweet Rain 死神の精度』石田卓也 photo:Yoshio Kumagai
『Sweet Rain 死神の精度』石田卓也 photo:Yoshio Kumagai
  • 『Sweet Rain 死神の精度』石田卓也 photo:Yoshio Kumagai
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金城武の久々の日本映画主演作としても話題を集めている『Sweet Rain 死神の精度』。おおよそ私たちの想像とはかけ離れたユニークな“死神”が主人公の異色ファンタジーは、人気作家・伊坂幸太郎氏の原作の独特のテイストによるところも大きい。そんな本作で、威勢のいいチンピラあがりの若者・阿久津をフレッシュに演じている石田卓也。近年、日本映画という日本映画に出まくっている期待の若手実力派だ。役作りのために、体重を大幅に増やすことを余儀なくされたという主演作『グミ・チョコレート・パイン』の直後に撮影された本作についてふり返ってもらうと、そこには壮絶なダイエット秘話が!?

「この作品の2週間前まで『グミチョコ』を撮ってたんです。こっちではケラ(ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督)さんから“太れ!”と言われていたので、必死で体重を増やしました。それで、『Sweet Rain〜』では、この2週間で12キロ痩せなきゃいけないと…。それがまず、きつかったです。なんとか2週間で8キロ落として、あとは撮影中に自然と落ちていきました」。

ケロっと明るく笑うが、このデ・ニーロアプローチばりの体重の増減は、決して生やさしいものではなかったはず。
「でも役のために何かをするのは楽しいですよ。今回の阿久津に関しては、おしゃれなヤンキーにはしたくなかったから、髪型も色がバラバラの染まりきってないようなメッシュにしたいって筧(昌也)監督と話し合って決めました。今回に限らず、最近は、監督には思ったことを言うようにしてます。特に筧監督は若い方だったので、僕も話しやすかったです。さすがに僕が全然違うこと言ったら『いや、それは違うでしょ』って言ってくださいますけど、僕が考えて出したアイディアには『あ〜、なるほどね。じゃあ、そっちでいってみようか』って感じで。筧監督は僕が台本を読む前に、台本とセットで阿久津のプロフィールをくださったんですよ。監督直筆の。そこには阿久津の生い立ちから何から全部書いてあって…。そういうのをもらったのが初めてだったから、すごく新鮮でした。でも逆にここまでしてもらうと“え? 僕の仕事は?”って思いましたけど(笑)。僕としては阿久津はとにかくテンション高い役だなと思ったので、そこは常に意識してやろうと思ってました」。

実は現場で一番監督と積極的に意見交換をしていたのは、主演の金城武だったとか。
「そうなんです。監督と金城さんの話し合い、意見のすり合わせは毎日ありました。日本人の役者さんでここまで意見を言える人って、僕は見たことがなかったので、僕が言うのも何ですけど(笑)、アリだと思いました。なんていうか、見ていてすごく刺激になりました。それから、撮影中に金城さんが、僕のことを『勘がいい』って言ってたっていうのを人づてに聞いて、かなり嬉しかったです」。

もともと緊張やプレッシャーなどはあまり感じないタイプだと言うが、アジアの大スター・金城武相手でもそれは変わらなかったようで…。
「僕、テレビも見ないし芸能人とかほとんど知らないんです。だから最初、金城武って聞いた時も、名前と顔が一致しなかった。どんだけすごい人かもよく分かってなくて。最初にお会いしたときには“かっけ〜な!”とは思いましたけど(笑)。現場でも金城さんはすごく気さくなゲーム好きな方で、“石田くんもこのゲームやんなよ!”って言われたり。でも僕はそのゲームが得意じゃなくて“いや、俺はいいです…”って断っちゃったんですけどね(笑)」。

そして今回、阿久津がアニキと慕うヤクザの藤田役を『キトキト!』でも共演したベテラン・光石研が演じている。
「光石さんとのお仕事は毎回、本当に勉強になります。今回、また共演できるって聞いて超嬉しかった! 早く、もう1回やりたかったから。光石さんのすごいところは、どんな役でもこなせるんだけど、役に光石さんらしさが入ってるところ。今回も藤田が光石さんだったから、阿久津が藤田を慕う感じは自然に出せたと思います。藤田はヤクザなのにあんまり怖そうじゃないし、ちょっと弱そうなところがいいなーって(笑)」。

映画出演が続くが「映画は、一つの役についてじっくり考えられることが嬉しい」とも。
「撮影してるときは、楽しいことばっかりじゃないし、辛いこともある。でも完成作を見たときに、やっぱりやってよかったと思えるんです。もちろん客観的には全く見れないし、反省点だらけですけど」。

いまどき珍しい、硬派で骨太な匂いのする石田卓也。短いインタビューの時間の中でも、彼が多くの映画監督に愛される理由が分かった気がした。

《text:Kaoru Endo / photo:Yoshio Kumagai》

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