今回の司会は自重気味? 『全然大丈夫』松尾スズキ×藤田監督、懐かしの過去を語る

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『全然大丈夫』トークショーにて 松尾スズキ&藤田容介監督
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1月に公開されて以来、そのユルく癒しの世界観で観客の心を掴み、ロングランヒットを続ける『全然大丈夫』。先日行われた、藤田容介監督と主演の荒川良々によるトークショーに続き、3月18日(火)、再び歌人の枡野浩一を聞き手に迎え、藤田監督と17年来の付き合いのある松尾スズキと監督によるトークショーが行われた。

松尾さん率いる「大人計画」の結成初期の公演「サエキナイト〜ムーディを探せ〜」(1991年)より、劇中映像やオープニング映像を手がけてきた藤田監督。いまでは珍しくないが、幕間に映像を流すという演出は、当時としては革新的なものであった。そんな監督と長い付き合いになる松尾さんだが、『全然大丈夫』や『イヌ的』など、舞台を離れての荒川さんはどう見えるのか? と聞かれると「思った以上に荒川がスターになっている。荒川が一人で喜んでる姿が好きですね。やっぱり荒川の使い方は、ほかの映画にも出てるけど、ピカイチですよね」と藤田監督を称えた。逆に「何かあるんですかね、荒川が喜んでいるのをいつまでも見ていたいとか(笑)?」と監督に問いかけると、監督は「能天気な感じが面白いというか。沈んだ感じも面白いから『イヌ的』で言えば、うつむいた感じとはしゃいでいる感じのコントラストですね」と荒川さんの魅力を語ってくれた。

1992年には『猿で行く』で共同監督を果たしている2人。知る人ぞ知る、かつての破天荒なパフォーマンス話にも花を咲かせ、会場からは爆笑が起きた。それは、松尾さん曰く「原宿の歩行者天国にイラン人がまだたくさんいたとき」に大人計画メンバーでパレードをやったらロックンロール族にボコボコにされたという話から始まり、いまは亡き(成田)きんさんぎんさんに「おばあちゃん孝行が出来なかった代わりに、(牛乳瓶に紙粘土を貼った)お地蔵様を持っていった」という話まで…続々と告白。その感想を松尾さんは「100歳でありがたいと思ったのが、絶対に家にいるのね(笑)。ノーアポでも絶対に家にいるもんね」とボソリ。

そしてもう一つ、松尾さんには気になることが。それは「グループ魂の映画を撮るまでの映像は、過激だったじゃないですか? それが絵を描いたり、病院の掃除のバイトをやっていって出来た『全然大丈夫』が、すごく優しい、暴力のない良い映画だと思ったんだけど、その間の変化は?」ということ。この鋭い指摘に、監督は「ほかの映画を観たときに、自分がいままで撮ってきたような、ネガティブだったり暴力的だったり、人の弱みにつけ込むようなところとか、自分がそういう気持ちになってみたら辛くなったというか、そういうのを売り物にしているのが嫌だなと思うようになって」と心境の変化を語った。これには松尾監督も「大人になるにつれて、単純に生理的に毒が抜けていくというのもありますよね。おれはいま毒に満ちてますけど(笑)」と応じると、藤田監督は「松尾さんの芝居や大人計画のものは、すごいエンターテイメント性があるから、それが毒に勝つんですよね。僕も『クワイエットルームにようこそ』を観て、毒だけでなくていい意味でポジティブなものを感じましたよ」と賞賛の言葉を贈った。さらに、先日のトークショーでの(木村佳乃さんを知らない)発言で自重気味だった枡野さんも、ここで「ポジティブなことを言うほうがほんとは難しいと思いますよね」と締めた。

今後は、松尾さんはこれが初めてとなる他劇団「サモ・アリナンズ」の演出、そして藤田監督は荒川さん主演のTVドラマ「さば」<3/27(木)2:05〜フジテレビにて放映>の再放送を控えている。ドラマには『全然大丈夫』にも登場するあんな人やこんな人も多く出演し、松尾さん曰く「アナザーストーリー的な面白さがある」らしいので、こちらも目が離せない。

『全然大丈夫』はシネクイントほか全国にて公開中。
《text:cinemacafe.net》

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