「友だちとは心の扉を開ける相手」福士誠治が『きみの友だち』を語る

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『きみの友だち』福士誠治
  • 『きみの友だち』福士誠治
  • 『きみの友だち』 -(C) 2008 映画「きみの友だち」製作委員会
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大勢のクラスメートと一緒にいることよりも、ただ一人のかけがえのない“友だち”と一緒にいることを選んだ恵美。大人になった恵美の前に現れたジャーナリストの中原に、恵美は“友だち”との想い出を語り始める──。重松清の同名小説を映画化した『きみの友だち』で、出演シーンは多くないが、印象に残るキャラクター、中原を演じた福士誠治に話を聞いた。

「僕は僕なりに、そこに存在できれば良いと思った」。ストーリーテラー的な立ち位置の中原について、福士さんはこう語る。
「恵美の小学生、中学生のエピソードには僕は存在していないんですけど、変な気負いはありませんでした。作品を観ても、すごくリアリティのある物語で、誰もが『わかる、わかる!』というようなエピソードなんですよね。だから作られた話でも、みんなの心の中にあるものはノンフィクションみたいなところがあるので、そこで虚像を作りたくなかったんです。だから、特に演じるというよりは、存在して、こういう思いがあって、そこに行ってという確実な人物を演じたいと思いました」。

そんな福士さんが完成作品を観たときの感想を聞いてみた。
「面白い映画、良い映画が出来たなと思いました。最近、日本映画でも劇的なものが多い中、こういう淡々とした映画で2時間きっちり観られる映画っていうのがスゴイですよね。やっぱりそれは小・中学生のエピソードの部分。恵美の切ない心の動きが印象に残りました。僕、元々原作を読んでいたんですよ。オムニバスの作品をこうやってまとめたんだなと脚本を読んだときも思ったんです。一つ一つのエピソードが好きで。中原はそこには入ってこないんですけど、その雰囲気が温かくて、派手さはないけどほんわかした作品でいいなと思いました」。

TVドラマ「のだめカンタービレ」の黒木くんや「純情きらり」の松井達彦、『ワルボロ』のヤッコなど、どこか特徴があったり、時代背景が違ったりするキャラクターが印象強いが、今回は現代の等身大のキャラクターだ。
「やっぱり迷いますよね。迷うというか、中原ってどんなヤツなんだろうと思って。『中原ってどんなヤツ? お前何で、ここに来たの?』、『うーん、こうこうこういう理由かな』、『うそだろ、お前、何かあったんだろ?』みたいに、いつもキャラクターとセッションして、バックグラウンドを作っていくんです。僕は、台本を読んで最初に思ったことを大事にしていて、初見っていうか(笑)。それはやっぱり映画を観た人の初見でもあると思うんですけど、それだけを表現していると浅いかなと思うんですよね。『何で、恵美に興味があるの?』、『わからない』、『足をケガしてるから? フリースクールにいたから?』、『うーん、足をケガしてるから興味ある』、『じゃあ、そこだ』。かといって、そこを映画で表現はしないんですよ。僕がそう思ったことが大事というか、中原を演じる僕が一回考えたというのが大事なんです」。

本作には「友だちって、こういうもの」というようなセリフが何度か登場する。それはキャラクターそれぞれの思いなのだが、観客の心を代弁していたり、していなかったり。本作のテーマにも繋がるこの問いを、最後に福士さんにも投げてみた。
「難しいですよね、友だちって。お互いが思わなくても言える言葉ですから。良いこと言えば心の許せる、物だろうと、動物だろうと、人だろうと友だちにはなれる。心の友って言っちゃえば。だから自分の心の扉を開けるもの、かな?」

何となく懐かしい、そして大事な友だちに会いたくなる『きみの友だち』。あなたの想い出も中原が上手く引き出してくれるに違いない。
《text:cinemacafe.net》

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