アメコミ作品ながら女性が共感できるラブストーリー『インクレディブル・ハルク』

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『インクレディブル・ハルク』
  • 『インクレディブル・ハルク』
  • 『インクレディブル・ハルク』 -(C) 2008 MVLFFLLC. TM & © 2008 Marvel Entertainment. All Rights Reserved.
  • 『インクレディブル・ハルク』 -(C) 2008 MVLFFLLC. TM & © 2008 Marvel Entertainment. All Rights Reserved.
「マーベル・コミック」が原作の実写映画というと、ヒーロー活劇が中心で、原作を裏切らずにどうやってキャラクターたちをスクリーンに輝かせるか、いかに派手なアクションを見せることができるか…に重きを置くことが多い。だが、『インクレディブル(=信じられない)・ハルク』というタイトルが付けられているように、この作品にはそれだけではない魅力が詰まっている。2003年の『ハルク』(アン・リー監督)と全くアプローチが違うと言っても大袈裟ではないだろう。

マーベルのヒーローを100パーセントCGI(CG映像と特殊効果<SFX>、視覚効果<VFX>を組み合わせて作り上げた映像)で描くという初の試みで、より人間的な喜怒哀楽を表現することが可能になり、その夢のようなデジタル技術によって生まれたハルクはまさにインクレディブル! また特筆すべきはラブストーリーをテーマの中心に据えていることにある。

主人公ブルース・バナーは、研究実験の事故で多量のガンマ線を浴びてしまい、心拍数が200を超えると巨大な緑色のモンスター=ハルクに変身する体質になってしまう。そして彼が変身する要因、それは恋人・ベティに差し迫る危機を防ぐため──彼女を失う恐怖が彼をハルクにさせてしまうのだ。ブルースにとって変身は悲劇にほかならないが、それほどに愛されているベティを羨ましくも思ってしまう。そう、男の娯楽というイメージが強いアメコミ映画を女性が入り込みやすい映画として成立させている点も見どころなのだ。もちろん、そこには2度のアカデミー賞ノミネートという演技派エドワード・ノートンが、ブルースの葛藤や内に秘めた苦しみ、あふれる愛情を見事に演じているからこそ。シリアスな社会派作品を好んできたノートンの新たな一面を垣間見ることができる、ファンにはたまらない作品なのだ。

《text:Rie Shintani》

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