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ヴェネチア控え『スカイ・クロラ』公開 押井の熱意に凛子「旅行気分じゃいられない」

それは束の間の平和を手に入れた時代。ショーと化した戦争で戦う宿命を負わされた、永遠の子供“キルドレ”の姿を通して“生きること”の意味を問う、押井守4年ぶりの最新作『スカイ・クロラ』。先日、ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門への出品が決まった本作が、8月2日(土)に公開を迎え、押井監督はじめ、声優を務めた菊地凛子、加瀬亮、キャラクターデザイナー・作画監督の西尾鉄也が、超満員となった初日初回上映後の舞台挨拶に登壇した。

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『スカイ・クロラ』初日舞台挨拶にて(左より)押井守監督、菊地凛子、加瀬亮、西尾鉄也(作画監督)
『スカイ・クロラ』初日舞台挨拶にて(左より)押井守監督、菊地凛子、加瀬亮、西尾鉄也(作画監督)
  • 『スカイ・クロラ』初日舞台挨拶にて(左より)押井守監督、菊地凛子、加瀬亮、西尾鉄也(作画監督)
  • 『スカイ・クロラ』 菊地凛子
  • 『スカイ・クロラ』 加瀬亮
それは束の間の平和を手に入れた時代。ショーと化した戦争で戦う宿命を負わされた、永遠の子供“キルドレ”の姿を通して“生きること”の意味を問う、押井守4年ぶりの最新作『スカイ・クロラ』。先日、ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門への出品が決まった本作が、8月2日(土)に公開を迎え、押井監督はじめ、声優を務めた菊地凛子、加瀬亮、キャラクターデザイナー・作画監督の西尾鉄也が、超満員となった初日初回上映後の舞台挨拶に登壇した。

“キルドレ”の一人、草薙水素(クサナギ・スイト)の声を担当した菊地さんは、「今日は、この作品に関わったみなさんにとってとても大事な一日です。こんなに多くの方が来てくださって嬉しく思います」と挨拶。作品について聞かれると、「押井監督の作品とあって、すごく力が入って苦労しましたが、多くのことを経験できました。本当に“渋い”ラブストーリーで、感情に訴えかけてくる作品です。虚構の物語でありながらも現実世界を描いていて、いろんなメッセージに考えさせられました」と語った。菊地さんと言えば、『バベル』でカンヌ国際映画祭、そしてアカデミー賞に参加したことが記憶に新しいが、ヴェネチアは今回が初めて。「ぜひ“金”を獲りに行けたらと思います。旅行気分でと思っていたんですが、そう甘くはないという気がちょっとしてきました」と気持ちを語った。

前作『イノセンス』から4年を経ての新作の初日を迎えた押井監督は、「この作品は、生まれ変わった気持ちで作りました。もしこれで成功しなかったら、本当に監督辞めます。辞めさせたくなかったら(笑)、ぜひ協力していただきたい」と思いのこもった挨拶。カンヌに出品した『イノセンス』では惜しくも受賞を逃したが、今回の意気込みは? 「狙いは1個(金獅子賞)ですが、あくまで向こうの都合で決まりますから、観念して行くしかない。前回(カンヌ)は、石川(光久/プロダクションI.G社長)や鈴木敏夫(スタジオジブリ)と一緒だったので、今回は加瀬くんと凛子と一緒にカーペットを歩くのが楽しみですね」。

「ここ数日の押井監督のTV出演をニヤニヤ見る楽しみもなくなると思うと、少し寂しい」と初日を迎えた心境を語るのは、『イノセンス』に続き、作画監督を務めた西尾さん。「この映画は2年間の多くのスタッフの汗と涙の結晶です。面白かった方は2度3度、いまいちだったという方は面白くなるまで観てください」と観客に呼びかけた。

草薙水素と恋愛模様を見せるパイロット・函南優一(カンナミ・ユウイチ)を演じた加瀬さんが、開口一番「映画を楽しんでいただけたでしょうか?」と問いかけると、会場からは盛大な拍手がわき起こった。台本を読んだときの印象をふり返り「自分がいま生きてる中で、言葉にならない気分をよく掴んでる作品であり、本当にすごい作品だなと思いました」と押井監督に称賛の言葉を贈った加瀬さん。今回、その監督と菊地さんと一緒にヴェネチアへと乗り込むが、「何年も前に作品(熊切和嘉監督作『アンテナ』)を持って行ったときはこてんぱにやられたので、今回はぜひリベンジに行きたいと思います」と熱い意気込みを語ってくれた。そして先ほどの監督の言葉を受けて、「押井監督を辞めさせないでほしいなと心から願っています。一人でも多くの人に届くようにご協力お願いします」と呼びかけた。

最後に、「映画というのは観るだけでなく、その後映画について語ることで成立するもの。この映画を観て誰と何を語るかによって、この映画の真価が決まると思います。ぜひ、自分にとって大事な誰かと語っていただければ、監督として幸せです」と監督。
大ヒット、そしてヴェネチアでの成功を祈願して会場全員で記念撮影を行った。

まずは快調なスタートを切った『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』は渋谷東急ほか全国にて公開中。
《シネマカフェ編集部》

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