“クジラのような男”ハビエル・バルデムが明かす『コレラの時代の愛』の繊細な役作り

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『コレラの時代の愛』 -(C) Copyright 2007 Cholera Love Productions,LLC ALL RIGHTS RESERVED.
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原作は「百年の孤独」と共にガルシア=マルケスの最高傑作と称される小説。19世紀後半から20世紀にかけてのコロンビアを舞台に、51年もの歳月に及ぶ永き愛の軌跡を綴った『コレラの時代の愛』が先日より公開されている。本作で、半世紀にわたって愛を貫き通す主人公・フロレンティーノを演じたハビエル・バルデムが作品への思い、そして役作りについて語ってくれた。

ハビエルが、初めて原作の小説を読んだのは、14歳の頃だったという。
「姉のベッドのサイドテーブルに置いてあったのを盗んで読んだんだ(笑)。もちろん当時は全く理解できなかった。でも、別の次元に引きつけられるような感覚を初めて味わったんだ。『この作家すごいな。どんな人だろう?』って思ったのを覚えてるよ。それから2回ほど読み直していたので、映画になると聞いて脚本を読んでみたいって思ったんだ。実際に読んでみて『フロレンティーノを演じたい』という気持ちを抑えられなかった。でも監督は、僕はこの役に合わないと考えているだろうと思っていたんだ。と言うのはフロレンティーノは影のような、ネズミのような小さな男で、ぼくはクジラみたいなタイプだからね(笑)」。

ハビエルは役作りのプロセスを「フロレンティーノが生きる小さな箱に自分を埋め込む作業だった」とふり返った。
「彼がどのような男として描かれるべきか、何百万人もの人がそれぞれ思い描いてるんだから、そのイメージと戦っても意味がないと思ってた。まずはとり憑かれたように原作を読み込んだよ。そしてある日、『もう十分だ!』と思って本を閉じた。そこからは、自分が読み取った直感を信じて、やりたいようにやることを決めたんだ」。

劇中で描かれる愛についてハビエルはこう語る。
「ガルシア=マルケスによる愛の描写には、愛のあらゆる定義が盛り込まれているんだ。それこそが最高傑作たる所以と言える。様々な関係や状況、ヒロインの視点から愛する人を通してそれは語られるんだ。そして最後にメッセージを投げかける。『本物の愛は永遠である』、『本当の愛に気づくためには時に時間がかかる』とね」。

役作りだけでなく、実際の撮影に入ってからも苦労の連続だったようだ。
「最初から大変な撮影になるだろうと覚悟はしていた。でもここまでとは思っていなかったよ。10のセリフがあるとしたら、2つ言い終わってはメイクを修正するために30分ストップする。また2つやってはストップ、という繰り返しだった。自由に演技することが難しい状況だったんだ。まるでセックスの間に邪魔が入るみたいだったよ(笑)」。

『ノーカントリー』における殺し屋に本作のフロレンティーノと、タイプは全く違えど個性的で印象深い役柄を演じ続けるバルデム。『ノーカントリー』ではアカデミー賞助演男優賞にも輝くなど、今年は飛躍の1年となった。
「この1年疲れたよ…(笑)。もちろん疲れながらも満足しているけどね。全く違う性質の映画が2本、同じ年に公開されるのは嬉しいことだし、役に対して非常に誠実なアプローチが出来たという意味で、どちらの作品も誇りに思っているんだ。どちらの役が自分に近いかと言えば、フロレンティーノだよ。ありがたいことにね(笑)」。
《text:cinemacafe.net》

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