ファッション小噺vol.92 “80年代のアイコン”が演じる漫画家と母

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『グーグーだって猫である』 -(C) 2008『グーグーだって猫である』フィルム・コミッティ
  • 『グーグーだって猫である』 -(C) 2008『グーグーだって猫である』フィルム・コミッティ
  • 『トウキョウソナタ』 -(C) 2008 Fortissimo Films/「TOKYO SONATA」製作委員会
  • 『グーグーだって猫である』 -(C) 2008『グーグーだって猫である』フィルム・コミッティ
1980年代は、伝説的なアイドルがザクザク誕生した時代でした。その代表が、小泉今日子。1982年、アイドル歌手としてデビュー。“ぶりっこ”と呼ばれつつ、独自のファッションと活動で、個性的なアイドル像を見せてきた彼女ですが、最近は女優としての活躍が華やか。演技に対する評価は、歌手としての評価よりもかなり高いようです。

母親役も意外なほどすんなりと演じてしまう彼女。「こんなキュートな母親っているの?」と思うけれど、9月公開の黒沢清監督作品『トウキョウソナタ』(写真右)でも、大学生と小学校6年生の男の子の母親を、違和感なくちょっとつまらなそうに演じています(つまらなそうなのは、あくまでも役の上の話です)。

そんな彼女のもう一つの主演作が、先日公開されたばかりの『グーグーだって猫である』(写真上・左下)。漫画家・大島弓子のエッセイを原作にしているので、キョンキョンの役柄は天才漫画家。母親役とは違い、生活感がなく、アーティストっぽい雰囲気をかもし出すヘアスタイルやファッションが柔らかくて良い感じ。肩の力が抜けていて、透明感のある様子が、キョンキョン自身と重なるのです。

元アイドルって、あらゆる意味で「ああ、こんなになっちゃったんだ」とがっかりすることもあるけれど、キョンキョンは、いつもキョンキョン。妙に若作りでもなく、異様に老け込むこともなく、いつも年相応に小泉今日子像を上手く体現してきて今に至ります。

年を経るごとに移り変わるファッションも仕事ぶりも含め、その生きざまそのものがひとつのスタイル。こんな風に自分らしさを確立しているから、誰の目から見ても魅力的。だからこそ、年下の男性とのうわさに、世間がすんなり納得できてしまうのかもしれませんね。

《text:June Makiguchi》

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