【TIFFレポート30】『ハーフ・ライフ』 タイトルに込められた意味とは?

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『ハーフ・ライフ』ティーチインに出席したスタッフ一同。右端にいるのがジェニファー・パング監督。
  • 『ハーフ・ライフ』ティーチインに出席したスタッフ一同。右端にいるのがジェニファー・パング監督。
カリフォルニア郊外のとある街を舞台に、父の出奔に加え、母は年下の恋人に入れあげるなど家庭環境が急激に変化していく中で、戸惑いつつも成長を遂げていく19歳の少女の姿を描いた人間ドラマ『ハーフ・ライフ』。コンペティション部門に出品されている本作の公式上映が10月23日(木)に行われ、上映後にジェニファー・パング監督とプロデューサーのルーベン・リム、アラン・チャン、マーク・リーが出席してのティーチインが行われた。

アカデミー賞作品賞に輝いた『アメリカン・ビューティー』('99)の世界観を感じさせる、という観客からの感想に監督は「そういうコメントは嬉しいです。確かに郊外を舞台にしていて、登場人物たちが抑圧され、逃げ出したいと考えているところも同じですね。私たちは、このテーマをさらに一歩進めて、アメリカにとどまらぬグローバルなものとして描こうとしました」と語った。

監督自身、13も年齢の離れた弟がいるとのことだが「家族というのは重要ですが、トラブルの種でもあるわけです(苦笑)。家族の存在、彼らの言葉や態度は、時に人生に非常に大きな…大きすぎるくらいの影響をもたらします。だからこそ、家族を大切にしたい、そんな思いに駆られています」と自らの家族観を述べた。

「タイトルの“ハーフ・ライフ”が意味するところは?」という質問にはプロデューサー陣から「“生活(人生)の半分”、“共存してはいるけれど、融和していない状態”という我々の目指した映画のコンセプトを表しています」という説明が。さらに監督は「自然科学の用語で、物質が変化を遂げるまでの時間を意味するそうです。ここに出てくる登場人物たちはまさに変化のときを経験しているわけで、このタイトルがぴったりだと思いました」と明かしてくれた。

観客からは「家族との会話を思い出した」、「温かい懐かしい気持ちにさせてもらった」といった好意的な感想が聞かれた『ハーフ・ライフ』。夜の上映にもかかわらず多くの観客がティーチインが終了するまで席を離れず、パング監督に温かい拍手を贈っていた。

第21回東京国際映画祭特集
http://www.cinemacafe.net/fes/tiff2008/
《text:cinemacafe.net》

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