【TIFFレポート35】子供の目線で描かれた寓話『ハムーンとダーリャ』

最新ニュース

『ハムーンとダーリャ』記者会見。エブラヒム・フルゼシュ監督と主演のメラン・ゴルモハメドザデ。 -(C) 2008 TIFF
  • 『ハムーンとダーリャ』記者会見。エブラヒム・フルゼシュ監督と主演のメラン・ゴルモハメドザデ。 -(C) 2008 TIFF
灼熱の砂漠の外れで恋に落ちた青年・ハムーンが、愛する人と結婚するために課せられた試練の数々に立ち向かっていく姿を寓話的に描いた『ハムーンとダーリャ』。10月24日(金)、コンペティション部門に出品されている本作のエブラヒム・フルゼシュ監督とハムーン役のメラン・ゴルモハメドザデが出席しての記者会見が行われた。

監督はこれまでに自作を福岡国際映画祭などに出品したことがあり、今回が4回目の来日。「黒澤明監督、小津安二郎監督、溝口健二監督、小林正樹監督など日本の偉大な監督たちに影響を受けて映画を作ってきました。この東京国際映画祭が、ヴェネチアなどの国際映画祭と肩を並べる、アジアを代表する映画祭に発展していくことを祈っています」と挨拶。

物語について監督は「炎天下の砂漠という過酷な状況で、ハムーンは徐々に恋敵の少年と友情関係を築いていきます。彼らにとって、この砂漠は試験会場のようなものです。私たちは人生の中で多くの出会いを経験しますが、いったい誰が真の友人であるのかというのはなかなか分かりませんよね? いわば我々も日常生活の中で常に、ハムーンたちのように色々な試験を受けていると言えるのです」と劇中でハムーンが直面する困難を人生そのものに例えた。

メランは「コンニチハ」と日本語で挨拶。演じた役柄について「ハムーンは誠実でピュアな青年。彼は多くの愛を内に秘めていて、だからこそ恋敵に対しても手を差し伸べることが出来たんだと思います。僕とハムーンの似ている部分を挙げるなら、友人を大切にし、そのために命をも投げ出す覚悟があるというところです」と語った。

母国イランで「青年児童協会」に携わり、これまでに100本以上もの子供を扱った映画を作ってきた監督は「日々成長し、変化を遂げる子供たちの気持ちを理解しなくては、こうした映画を撮ることは出来ません。何より私自身、子供のような気持ちで撮影に臨んでいます」と自身の映画作りの哲学を明かした。前日の公式上映での観客の反応に、監督は手応えを感じた様子。今後、世界中での公開を目指すという。

© 2008 TIFF

第21回東京国際映画祭特集
http://www.cinemacafe.net/fes/tiff2008/
《text:cinemacafe.net》

関連ニュース

今、あなたにオススメ
Recommended by

特集

page top