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【TIFFレポート37】カザフスタンの草原で4年かけて完成させた『トルパン』

兵役を終え、カザフスタンの草原に戻ってきた青年。一人前の羊飼いになろうと結婚を望む彼だったが、“耳が大きすぎること”を理由に断られてしまう。それでも、幸せな生活を夢見る青年の物語『トルパン』。コンペティション部門にノミネートされている本作が10月24日(金)に上映され、上映後のティーチインにセルゲイ・ドヴォルツェヴォイ監督、サマル・エスリャーモヴァ、アスハット・クチンチレコフが登場した。

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『トルパン』ティーチインにて(左から)セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ監督、サマル・エスリャーモヴァ、アスハット・クチンチレコフ
『トルパン』ティーチインにて(左から)セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ監督、サマル・エスリャーモヴァ、アスハット・クチンチレコフ
  • 『トルパン』ティーチインにて(左から)セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ監督、サマル・エスリャーモヴァ、アスハット・クチンチレコフ
兵役を終え、カザフスタンの草原に戻ってきた青年。一人前の羊飼いになろうと結婚を望む彼だったが、“耳が大きすぎること”を理由に断られてしまう。それでも、幸せな生活を夢見る青年の物語『トルパン』。コンペティション部門にノミネートされている本作が10月24日(金)に上映され、上映後のティーチインにセルゲイ・ドヴォルツェヴォイ監督、サマル・エスリャーモヴァ、アスハット・クチンチレコフが登場した。

羊が多く登場するが、その羊と人間とのやり取りのシーンについて質問が集中した。監督によれば、「テクニックによってどうにかなるものではないので、一つ一つ時間をかけて撮影しました。動物に行動を強いることはできませんから、とにかく彼らの反応を待つしかないのです。例えば、青年・アサにヤギが近づいていくシーンがありましたが、このシーンを撮るのに1か月かかりました。ヤギがアサに慣れるのを待たなければならなかったのです」。実際、映画が完成するのに4年の月日がかかり、その間、撮影クルーはカザフスタンの草原でそこに暮らす人々と共に暮らしていたそうだ。

アサは“耳が大きい”ことが特徴だが「アサ役にアスハットを起用したのは、やっぱり耳の大きさが決め手なのか?」という質問も。だが、この場で見る限り、アスハットの耳は言うほど大きくはないが…? 「アスハットを起用したのは彼自身を気に入ったからですよ。耳の大きさは普通でしょ(笑)?」というのが監督の答え。ちなみに、「アスハットには毎朝5時に起きてもらって、耳の後ろに金属のバネみたいなものを付けてもらったんです。耳を全体的に前に出すようにして大きく見せた」のだそうだ。アスハットは、「毎晩11時頃まで寝られないのに、朝は5時に起きなきゃならないので、本当に大変でした」と撮影当時をふり返った。

では、アサの姉を演じたサマルにも何か大変な撮影があったのだろうか? 「私はそんなに大変じゃなかったです。とても楽しく仕事ができました。もちろん、監督からの要求は高いものでしたし、演じきるのは苦労しましたが…。そうですね、監督の要求は100%の仕事への献身だったと言えると思います」とにこやかに語った。

第21回東京国際映画祭特集
http://www.cinemacafe.net/fes/tiff2008/
《シネマカフェ編集部》

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