【TIFFレポート43】4冠宣言も2冠に留まった『ブタがいた教室』記者会見

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『ブタがいた教室』記者会見にて妻夫木聡と前田哲監督
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サプライズゲストあり、トータス松本さんによるライヴありで、大いに盛り上がったティーチイン&舞台挨拶の後、『ブタがいた教室』の記者会見が行われ、前田哲監督、妻夫木聡さんが出席した。

クラスでブタを飼い、卒業時にそのブタを食べるかどうか決めるという、16年前に行われた実践授業は、「食育」や「いのちの授業」が叫ばれる現在を先取りしていたと言える。記者会見ではその撮影スタイルや妻夫木さんの演技について質問が集まった。役者・妻夫木聡としてではなく、星先生として子供たちに接した妻夫木さんは「子供たちはすごく純粋で思ったことをそのままぶつけてきます。それを一度受け止めた上で返さなければならないので大変でした」と苦労を話した。役作りの過程においては、「撮影に入る前に子供たち全員の名前を覚え、子供たちからも『星先生』と呼んでもらうようにするなど、いつもの演技プランとは全く違う方法でアプローチしました。芸能人として見られてしまうと作品の意図が伝わらないので、子供たちとの距離感には苦労しました」と語った。

さらに、「本編ではカットされてしまいましたが、子供たちが食べ物で遊んで怒られるシーンがあったんです。撮影が終わっても、その子たちは同じように遊んでいて、エスカレートしていったので、僕が本気で怒ったんです。『命の映画を撮っているのに、何をやっているんだ!』と言ったら、その場がシーンとしてしたんです。しばらくしてから、主犯格の男の子がやってきて、『先生、ごめんなさい。もうしません』と謝りに来たんですが、そのとき『こいつ、かわいいなあ。気持ちいい!』と思いました(笑)。先生の醍醐味を感じた瞬間でした」と子供たちとの嬉しいエピソードも披露した。

監督も、「こういう作品ではよく、何人かいる中の数人がメインであとはサブとなりがちですが、この映画では26人全員が主人公です」と、“子供たちのディベートシーンが重要”という信念をあらわにした。また、「サクラ グランプリは獲れそうか?」という質問には「獲れる、獲れないは、食べる、食べないと同じくらい難しい問題です」とおどけつつも、「正直、意識したことはないんです。賞を獲るために映画を作っているわけではありません。こうやって、コンペティションに選ばれただけでも光栄に思っています」と真面目に答えていた。…と思いきや、会見最後になって、「僕、うそつきました。1回目で敬愛する相米(慎二監督)さんが『台風クラブ』で賞(ヤングシネマ'85大賞)をもらい、3年前に根岸(吉太郎監督)さんが『雪に願うこと』で4冠(観客賞、最優秀男優賞、最優秀監督賞、東京 サクラ グランプリ)だったので、この作品で4冠狙います!」と宣言して会見は終了。実際、本作は観客賞、TOYOTA Earth Grand Prix審査委員賞の2冠に輝いた。

『ブタがいた教室』は11月1日(土)よりシネリーブル池袋、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。

第21回東京国際映画祭特集
http://www.cinemacafe.net/fes/tiff2008/
《text:cinemacafe.net》

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