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タブーに切り込む! “精神”から日本社会を照らす想田和弘監督最新作がベルリン出品

ドキュメンタリー映画の新鋭がベルリンで再びセンセーションを巻き起こす! 昨年公開された『選挙』で日本特有の選挙活動の悲喜こもごもを描き、日本型民主主義の構造までもあぶり出し、各国の映画祭で称賛を浴びた想田和弘。前作に続く“観察映画”第2弾として、これまでタブーとされてきた“精神病”に切り込んだ新作『精神』が、来年2月に開催されるベルリン国際映画祭のフォーラム部門に、前作に続いて正式出品されることが決定した。

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『精神』 -(C) 2008 Laboratory X, Inc.
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ドキュメンタリー映画の新鋭がベルリンで再びセンセーションを巻き起こす! 昨年公開された『選挙』で日本特有の選挙活動の悲喜こもごもを描き、日本型民主主義の構造までもあぶり出し、各国の映画祭で称賛を浴びた想田和弘。前作に続く“観察映画”第2弾として、これまでタブーとされてきた“精神病”に切り込んだ新作『精神』が、来年2月に開催されるベルリン国際映画祭のフォーラム部門に、前作に続いて正式出品されることが決定した。

閉塞感が漂う現代の日本において、10年連続で自殺者は3万人を超え、そのうちうつ病が原因と思われるものがおよそ18%にのぼる。本作では、こうした現状、および日本人の精神のありようを映すべく精神科にカメラが入り、様々な症状を抱えた人々の姿を克明に描き出す。劇中で語られる「病気を患う人々の精神世界」は「患わない人々の世界」をも照らし出し、こうした心の問題が決して特別なものでもないことを観る者の心に刻み付ける。

前作に続いて想田監督が撮影、録音、編集、製作を一手に引き受け、ナレーションや説明のテロップ、音楽を使用しない独特のスタイルも健在。さらに監督は「被写体の顔にモザイクをかける手法は、当事者に対する偏見やタブー視をかえって助長する」と考え、素顔で映画に出てくれる当事者のみにカメラを向け、包み隠すことなく被写体の本質を鮮烈に描き切っている。今回の出品決定に際し、監督は「勇気を持って出演してくれた患者さんたちの存在なしには、決して完成しなかった映画です。心から感謝しています。ベルリンは自分にとって特別な映画祭で、とても興奮しています! ベルリンでの上映が、世界中の人に観てもらえるための起爆剤になればと思っています」と抱負を語った。

10月に開催された釜山国際映画祭では最優秀ドキュメンタリー賞を受賞している『精神』。“正気”と“狂気”の境目に踏み込んだ本作を世界はどう捉えるのか——? 日本での公開は2009年初夏、シアター・イメージフォーラムほかにて。
《シネマカフェ編集部》

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