「玉虫厨子」展オープン! 現代の匠の手で蘇った最高傑作が国立科学博物館に!

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「蘇る技と美 玉虫厨子」展オープニングイベント。(左から)鈴木一義氏(国立科学博物館)、塗師の阪本茂雄氏、設計施行の中田秋夫氏。後ろに展示されているのが平成版・玉虫厨子。
  • 「蘇る技と美 玉虫厨子」展オープニングイベント。(左から)鈴木一義氏(国立科学博物館)、塗師の阪本茂雄氏、設計施行の中田秋夫氏。後ろに展示されているのが平成版・玉虫厨子。
厨子とは仏堂の形をした、仏像を安置する箱のこと。現在、法隆寺にあり、飛鳥時代の建築、工芸、絵画の粋を集めて作られた最高傑作が“玉虫厨子(たまむしのずし)”である。この玉虫厨子を、平成の匠たちの手で現代に蘇らせるという壮大なプロジェクトを追ったドキュメンタリー映画『蘇る玉虫厨子』が先日より公開されている。これを記念して、12月13日(土)より国立科学博物館にて、平成版の玉虫厨子を展示する「蘇る技と美 玉虫厨子」展がスタート。オープニング・セレモニーが行われた。

テープカットの後、実際に厨子の制作に携わった、飛騨高山の職人・中田秋夫氏と、同じく制作に参加した輪島の塗師・坂本茂雄氏、そして今回の展示の企画を担当した国立科学博物館の鈴木一義氏によるトークイベントが開催された。中田さんは、このプロジェクト、そして完成した厨子について「最初は雲をつかむような話でした。700年も昔の技を基にして、現代の職人の手で何とか新しものに作り変えていこうとやりました。そうした職人の思いが詰まっています」と語った。

坂本さんは「細かい仕事であり、長期にわたるものでしたので実際に、何度かミスもありました。それでも、およそ2年かけて、よくまとめ上げたな、と思います」と満足そうな表情を見せた。

2人に制作過程で最も難しかったことを尋ねると、中田さんは「本物の厨子は国宝で、触ったり寸法を取ることが出来ないので苦労しました。半分はあきらめて、出来る範囲で書物などを参考にして作りました」とふり返った。一方の坂本さんは「厨子は木工、金具、設計、漆などによる、まさに総合芸術ですが、中村さんもおっしゃったように図を描くにも明確でない部分がたくさんありました。でも、1年半かけて図を描いていくうちに、ないはずの線がかすかに見えてきました」と苦労を明かしてくれた。

そして鈴木さんは、オリジナルの厨子を所蔵する法隆寺の存在を例に出し、「あれは、中国から知を取り入れ、“和魂漢才”で築かれた現存する世界最古の木造建築です。いま、日本社会は苦しい状況にありますが、“和魂漢才”、“和魂洋才”、そして“和魂和才”で日本のものづくりの心、技を伝えていかなくてはいけません。この平成の玉虫厨子を通じて、それを感じていただければと思います」と呼びかけた。

『蘇る玉虫厨子』は銀座テアトルシネマにて公開中。

「蘇る技と美 玉虫厨子」
展示期間:12月21日(日)まで(※12月15日は休館)
場所:国立科学博物館 日本館1階中央ホール
料金:通常入館料のみ(一般・大学生…600円、高校生以下無料)
※『蘇る玉虫厨子』半券をお持ちの方は300円
公式サイト:http://www.kahaku.go.jp/event/2008/12tamamushi/index.html
《text:cinemacafe.net》
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