迫力満点のカー・アクションがカギを握る、重厚&骨太サスペンス『アンダーカヴァー』

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『アンダーカヴァー』 -(C) 2007 2929 Productions LLC. All rights reserved
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デビュー作『リトル・オデッサ』('94)でヴェネチア映画祭銀獅子賞(監督賞)に輝き、続く2作目の『裏切り者』('00)では骨太な社会派サスペンス! と、話題を集めたジェームズ・グレイ監督。彼と仕事をしたキャストの多くがその才能を認めるハリウッドの逸材である。3作目の『アンダーカヴァー』『裏切り者』に続いて、再びホアキン・フェニックス、マーク・ウォールバーグとタッグを組んだアクション・ドラマだ。

今回、ジェームズ・グレイが選んだ舞台は、ディスコやナイトクラブが全盛期を迎え、コカインが流行し、犯罪が増え続けた1988年のニューヨーク。警察官の家系に生まれながらもマフィアと通じる裏社会で生きることを選んだ弟・ボビー、父の跡を継ぎエリート街道を歩んできた兄・ジョセフ──異なる道を選んだ兄弟が父に向けられた銃弾によって突き動かされていくさまを、なんともドラマティックに描いている。『ゴッドファーザー』と似た匂いを放っている、と言えばその重厚さが伝わるだろうか。また、『L.A.大捜査線/狼たちの街』にインスパイアされたというカーチェイス・シーンも見せ場のひとつなのだが、単なるカー・アクションで終わらないのが本作のすごいところ。というのは、このシーンを機にボビーの運命が大きく変わる──それを表現するためにCGで暴風雨を付け加えているのだ。実写のカー・アクションとテクノロジーが作り出した自然の驚異の融合は、言うまでもなく迫力に満ちている。

マーク・ウォールバーグの演じる警察官が『ディパーテッド』('06)を思い出させ、新鮮さに欠けてしまう点は残念ではあるが、オリジナル脚本が紡ぎ出す裏切り、葛藤、家族愛という感情にフォーカスを当てたストーリーは満足できるはず。

《text:Rie Shintani》

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