ファッション小噺vol.101 物語もいいけどファッションも!『チェンジリング』

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『チェンジリング』 -(C) 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
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先日、アンジェリーナ・ジョリー&ブラッド・ピット一家が、8人揃って来日しましたね。最強の美男美女ペアにして、微笑ましい大家族の大黒柱2本組。彼らの姿を見ていて、遠い存在なのになんだか親しみが湧いてきて、複雑な気持ちになりました。

今回の来日は、ブラピ主演映画『ベンジャミン・バトン』のPRのためですが、映画そっちのけで、8ショットやブラピ&アンジーのレッドカーペットでの2ショットが話題になっていたのも仕方がありませんね。何せ、8人揃ってのショットは世界初では(たぶん、きっと…)? このカップル、今年2人揃ってアカデミー賞主演賞にノミネートされているという大物ぶり。仲良く受賞ということになれば、ビッグカップルぶりにさらなる拍車がかかることでしょう。

さて、そのアンジーがノミネートを果たした作品が『チェンジリング』。クリント・イーストウッド監督最新作です。幼い我が子の失踪事件、腐敗した警察との闘いを通して、悲しみに暮れながらも力強い母性と愛を見せる母親を演じています。1928年のロサンゼルスで実際に起きたというストーリーの重み、残酷さが観る者の心に残していくのは、あまりにもリアルな愛と悲しみの切ないばかりの余韻。ともすれば、そのパワーに押されて忘れてしまいがちですが、この映画、ビジュアルも相当素晴らしいのです。

イーストウッド監督らしいスモーキーカラーの映像。そこに映えるのが、20年代ファッションです。20年代と言えば、自立した女性、働く女性が増え始めた時代でもあり、髪は短く、胸や腰といったラインも強調しない、いわゆるギャルソンルックというのが流行した頃。帽子×赤い口紅×ゆるいフィット感のローウエストワンピース×ストラップシューズ。モダニズムを背景に誕生したシンプルで直線的なシルエットと、女性的なラインや装飾などが排除されたデザインが特徴ながら、そのスタイリングには“自由”が醸し出す開放的な官能が感じられます。

実は私、この時代のこういうファッションが大好き。ただ2009年に、頭のてっぺんから足の先まで、全てを20年代風に決めてしまうと、「この人どうしたの」という違和感を生みかねませんが、コンサートやパーティなど華やかな席でローウエストのワンピースを上手く取り入れると、いつもとは違ったお出かけ気分やちょっとしたコスプレ気分(?)を盛り上げてくれるのでおすすめです。

数年前からファッション業界で特に注目されていたクラシカルファッション。ちょっと前までは、ローウエストのワンピースを探すのに苦労をしたものですが、ここ最近はいろいろなお店で見かけるように。やっと、日常に取り入れやすいデザインとして定着してきましたから、ここのところ「おしゃれで遊んでいないな」という人には特に提案したいスタイル。映画の中でアンジーが見せるファッションに注目です。

とはいえ、『チェンジリング』という映画の性格からして、最初はファッションを楽しむどころではないかもしれません。最初から最後までかなり衝撃的ですから。でもそれならば「ファッションだけ楽しむために、もう一回」というのもありかもしれません。それほどまでに、20年代ファッションに身を包んだアンジーは素敵。個人的には、『ベンジャミン・バトン』のイベントで六本木に登場したフォーマルドレスよりも、彼女に似合うと思うのだけれど…。まあ、いずれにしろ、正統派美人は何を着ても似合うというとこですかね。

《text:June Makiguchi》

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