美しい旋律にあの人と酔うvol.1 映画版『ラ・ボエーム』

最新ニュース

『ラ・ボエーム』 -(C) Unitel and MR Film Pietro Domenigg
  • 『ラ・ボエーム』 -(C) Unitel and MR Film Pietro Domenigg
  • 『ラ・ボエーム』 -(C) Unitel and MR Film Pietro Domenigg
  • 『ラ・ボエーム』 -(C) Unitel and MR Film Pietro Domenigg
2月。いよいよ、片恋で胸を焦がしている乙女には決戦の日であるバレンタインがやってきます。チョコレートで想いを伝えるのも良いけれど、告白する勇気がない人は、一緒に恋愛映画を観ながら恋心に気づいてもらうなんていかがでしょう(それはそれで、誘うのに勇気がいりそうではありますけれど)。そう、今月ご紹介するのは、恋に効きそうな恋愛映画ばかり。2月14日(土)以降に公開されるものもありますが、告白後のデートで観る作品の候補にするのにもいいでしょう? 恋の季節にいろいろ活用してくださいませ。

まずは“どんぴしゃり”と、バレンタインデイの当日2月14日(土)に公開されるのが、ジャコモ・プッチーニの不朽のオペラ「ラ・ボエーム」の映画版。こちらは、プッチーニ生誕150周年記念として公開されます。お針子のミミと詩人のロドルフォとの悲しい恋の物語。パリのカルチェラタンにあるボヘミアンが集まるアパートを舞台の中心に据えて描かれる、アンリ・ミュルジェールの戯曲「ボヘミアン生活の情景」が原作のドラマです。この作品は熱烈な恋愛劇で幕を開けるのですが、不治の病と貧しさが原因となって、恋人たちはやがて、相手を想うゆえに離れることを決意します。愛だけでは、人は幸せになれないのかという、現実的な問題を提起したりもするのですが、ラストまで観れば、やはり好きな人への想いを理屈で断ち切ることなどできないのだということをしみじみと感じることでしょう。私はこの作品を観て、“最期に側にいてほしいのは誰か”なんてじんわり考えてしまいました。ラブラブの二人には、「僕たちはどんなことがあったって、離れたりしないよね」という想いを芽生えさせるかもしれませんね。

さて、主演のアンナ・ネトレプコとローランド・ビリャソンはオペラ界の“ドリームカップル”と称される実力派。特に豊かな才能と舞台栄えする美貌を誇るロシア出身のアンナは、サンクトペテルブルクのマリンスキー劇場を奇跡的復活に導いた鬼才ワレリー・ゲルギエフ(指揮者——実は私、この人の大ファン! 彼の話はいつか必ず…)に見出されたことでも知られ、いまや世界中で引っぱりだこ。とにかく、ひと目で人を魅了するような官能的な正統派美女である上に、その歌声も麗しい。あまりオペラを知らない方も、ぜひこの機会にお見知りおきを。

もちろん、この作品最大の魅力として忘れてはならないのは美しい音楽。「マノン・レスコー」、「トスカ」、「蝶々夫人」そして遺作の「トゥーランドット」と数々の名作でいまも人気は衰えず、オペラに詳しくない人でも耳にしたことがあるのが、プッチーニの旋律。中でも『ラ・ボエーム』は、世界中で最も数多く上映されるイタリアオペラ。映画『月の輝く夜に』で、ニコラス・ケイジ演じるロニーが、シェール演じるロレッタと行ったオペラとして登場し、アリアのメロディが印象的に使われていたので、耳に覚えがある人も多いはずです。パリが舞台なのに、なぜイタリア語なのかといったことは考えず(イタリア語はいわばオペラの標準語でしたから…)、恋人たちの囁きに二人で耳を傾け、想う存分ロマンスに酔いしれてくださいませ。

『ラ・ボエーム』公式サイト
http://laboheme.eiga.com/

《text:June Makiguchi》
今、あなたにオススメ
Recommended by

特集

page top