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出会いの季節目前、出会ってみたい人vol.3 とってもキュートな小悪魔たち

今回出会ってみたいのは、人ではなくて動物です。堺雅人、ロバート・パティンソンと、日英のイケメンを並べた後で、彼らに太刀打ちできるのは、かわいい動物ぐらいなものでしょう。ちょうど良いことに、今年の映画界には、犬が登場する作品がいっぱい。なぜかは分かりませんが。近々、公開となるものだけでも、『幼獣マメシバ』、『ビバリーヒルズ・チワワ』、『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』(上写真)、『HACHI 約束の犬』(左下写真)など期待の作品揃いです。『HACHI 約束の犬』なんて、日本が誇る忠犬ハチ公とリチャード・ギアのコラボですしね。

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『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』 -(C) 2008 TWENTIETH CENTURY FOX
『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』 -(C) 2008 TWENTIETH CENTURY FOX
  • 『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』 -(C) 2008 TWENTIETH CENTURY FOX
  • 『ビバリーヒルズ・チワワ』 -(C) Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.
  • 『HACHI 約束の犬』 -(C) Hachiko,LLC
今回出会ってみたいのは、人ではなくて動物です。堺雅人、ロバート・パティンソンと、日英のイケメンを並べた後で、彼らに太刀打ちできるのは、かわいい動物ぐらいなものでしょう。ちょうど良いことに、今年の映画界には、犬が登場する作品がいっぱい。なぜかは分かりませんが。近々、公開となるものだけでも、『幼獣マメシバ』『ビバリーヒルズ・チワワ』『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』(上写真)、『HACHI 約束の犬』(左下写真)など期待の作品揃いです。『HACHI 約束の犬』なんて、日本が誇る忠犬ハチ公とリチャード・ギアのコラボですしね。

犬映画と言わず、以前もこのコラムでご紹介したように、世界的にも動物映画の公開が相次いでいる今年。動物と暮らす人が増えているのでしょうか、ストレスの多い社会で生き抜くため、“猫の手も借りたい”気分なのかもしれませんね。

日本では、子供の数より多いというペットの数。しかも登録されているだけですから、いったいどれほどのペットが暮らしていることか。それだけに、悲劇の数も多いことはご存知の通り。捨て犬や殺処分される犬が増えていました。最近は、地方自治体やNPO、そして個人の努力と知恵により、処分される動物は少しずつ減ってきてはいるようです。

楽しいばかりではなく、そんな現実にも言及しているのが『ビバリーヒルズ・チワワ』(右上写真)。海外にもいるんですね、悲劇的な一生を送る犬が。そんな犬を少しでも減らしたいというディズニーのメッセージが込められているのが、この作品なのです。実際に映画に出演している犬の中にも、殺処分直前でアニマルトレーナーに引き取られ、ハリウッドデビューを果たした犬たちが数多く登場しています。

そんな折に注目したいのが、熊本市の試み。西日本新聞の取材によると、現在、全国の自治体が、捕獲したり、飼い主から持ち込まれたりした犬の約8割にあたる11万匹を殺処分しているとか。熊本市では、殺処分ゼロを目指して、犬を飼い主に戻したり、里親を探したりする努力を続け、98年度に12.4%だった生存率を、2007年度は82.1%にまで上昇させたというのです。素晴らしい! そのためには、犬を捨てようとする人を叱責することもあるとか。今後は、職員が小学校で動物の命の大切さを教える出前授業も始めるといいます。

100年に一度と言われる不況下で、動物の命の前にもっと守るべき大切な命があると思う方もいるかもしれませんが、命を守るという考え方は全てに通じること。大人の背中を見て子供たちが育つ現実を考えれば、どんな命にも慈愛を注ぐ大人の姿勢が少しでも世界を変えるのではと思うのです。

以前、ペット殺処分の現実をルポした本を読んだのですが、実はペットを捨てるのは、悪徳業者よりも、普通の市民が多いのだとか。言うことを聞かないから、大きくなってしまったから、引越すので飼えなくなった、年老いた、別のかわいい犬を見つけたから、もういらないから…。そんな理由で、ごく普通の隣人が平気で犬を捨てているという空恐ろしい現実。11万匹という数字が、日本で起きる犯罪の温床の広さを示していないとは言えないですからね。

確かに、ペットたちが小さな怪獣のように感じられることもしばしば。眠い休日の朝にも、“早くご飯ちょうだい〜”、“お散歩に行こうよ〜”と、耳元でクンクンとハナを鳴らし続け、「もうちょっと寝かせて」と言っても納得などしてもらえませんから。仕事で疲れて家に帰った夜、寂しさでつい悪戯をしでかしているのを発見し、ぐったりすることも。でも、彼らとの暮らしには、それを補って余りある喜びがたくさんありますからね。

猫や鳥もそうですが、犬との出会いは運命。いずれの作品もテイストや物語に違いはありますが、犬との出会いによって人生を変えられる人々の姿が印象的です。これらの作品のいいところは、イイコトばかりを語っていないところ。様々な表現で、犬と暮らすことがどういうことかを教えてくれます。ですから、初めての犬を飼おうかと検討中の方には、ぜひ犬映画をいくつか観ておいていただきたいもの。

当然ながら、ペットだって病気にもなるし、老いるし、寂しがりもします。病気になったら、それなりにお金がかかるし、看病に時間もかかる。健康なときだって、海外旅行には行かれなくなります。でも、そんな覚悟ができる人だけに、動物と暮らす幸せが訪れるというわけ。くれぐれも、かわいいからと衝動買い(飼い)だけはしませんよう。かわいいのは当然。でも、ぬいぐるみではないのですから。



熊本市ホームページ
http://www.city.kumamoto.kumamoto.jp/content/web/asp/kiji_list.asp?LS=52
《牧口じゅん》

映画、だけではありません。 牧口じゅん

通信社勤務、映画祭事務局スタッフを経て、映画ライターに。映画専門サイト、女性誌男性誌などでコラムやインタビュー記事を執筆。旅、グルメなどカルチャー系取材多数。ドッグマッサージセラピストの資格を持ち、動物をこよなく愛する。趣味はクラシック音楽鑑賞。

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