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山田孝之「異なる役を楽しんでます。『ムチャクチャな顔にしてやる!』って(笑)」

どんな俳優かと説明するのが難しい男である。あえて言うなら、周囲からのそんなカテゴライズを笑ってサラリと受け流し、そして“裏切り続ける男”だろうか——。感動のベストセラーの主人公役で多くの女性を涙させたかと思えば、男も惚れるようなワルを堂々と演じる山田孝之。一体どのように出演する作品を選んでいるのか? 「『クローズ ZERO II』の芹沢を見て『かっこいい』と思った人が1週間後にこの映画を観て、『かっこ悪い! 気持ち悪い!』と思ってもらえたらいいですね(笑)」——。そんな言葉で最新主演作『鴨川ホルモー』で自らが演じた安倍という役柄を語る。そして、「常にぶち壊し続けたい」とも。万城目学の同名人気小説を映画化した本作で、これまでにないコミカルな役柄でさらなる境地を開拓した山田孝之に迫った。

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『鴨川ホルモー』 山田孝之 photo:HIRAROCK
『鴨川ホルモー』 山田孝之 photo:HIRAROCK
  • 『鴨川ホルモー』 山田孝之 photo:HIRAROCK
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  • 『鴨川ホルモー』 山田孝之 photo:HIRAROCK
  • 本作に続いて『MW-ムウ-』、『大洗にも星はふるなり』など話題作への出演が続く photo:HIRAROCK
  • 力強い視線が印象的 photo:HIRAROCK
  • 「安倍のように不安定なところは結構あります」とは本人の弁だが… photo:HIRAROCK
  • 手振りを交えながら作品について熱弁を奮ってくれた photo:HIRAROCK
  • 最近ではこのヒゲと長髪がすっかりトレードマークに photo:HIRAROCK
どんな俳優かと説明するのが難しい男である。あえて言うなら、周囲からのそんなカテゴライズを笑ってサラリと受け流し、そして“裏切り続ける男”だろうか——。感動のベストセラーの主人公役で多くの女性を涙させたかと思えば、男も惚れるようなワルを堂々と演じる山田孝之。一体どのように出演する作品を選んでいるのか? 「『クローズ ZERO II』の芹沢を見て『かっこいい』と思った人が1週間後にこの映画を観て、『かっこ悪い! 気持ち悪い!』と思ってもらえたらいいですね(笑)」——。そんな言葉で最新主演作『鴨川ホルモー』で自らが演じた安倍という役柄を語る。そして、「常にぶち壊し続けたい」とも。万城目学の同名人気小説を映画化した本作で、これまでにないコミカルな役柄でさらなる境地を開拓した山田孝之に迫った。

浮き沈みが激しい安倍の性格は自身と同じ?

「全てが面白かったです。普通のコメディにはない、万城目さんの独特の笑い、世界観がとにかく素晴らしかった」と脚本を一読して気に入ったという本作の魅力を語る山田さん。だが、自身が演じた安倍という男については「面倒くさい奴」とバッサリ。
「不安定なんですよね。それで周りの奴を振り回すんです。テンション上がってるときは『イェー!』って感じで、下がると『もう来ないでくれ』って…面倒な男ですよ」。

そう語りつつも、素の山田さん自身に近い部分も感じている様子。
「そういう浮き沈みの差が激しいところは僕もありますよ。友達に会うとウワーっと一番騒がしい奴だったりするけど、家帰ったらズドンと沈んで3日くらい家から出なかったり(苦笑)。逆に、そこがおもしろいな、と思って、安倍を演じる上でそういう不安定さをさらに加えていきましたね。だから安倍の面倒くさいところは半分、僕のせいです(笑)」。

ちなみに、安倍以外の登場人物で山田さんのお気に入りはと言うと…。
「凡ちゃん(栗山千明)ですね。見た目を気にしないところや、実は機械に強い、とか意外な長所を持っているところ。それから、理屈っぽい性格も好きです。『流れ星が降ってくるという表現は間違ってる。地球が流れ星の軌道に近づいているんだ』とか、僕自身も結構、そういう理屈っぽくて自分が見た物しか信じないところがあるんで。凡ちゃん大好きです!」

冒頭でも触れたように、安倍は性格的にもフィジカルの面でも、『クローズ ZERO』シリーズで演じた芹沢とは対極と言ってもいい役柄。短期間で全く違う性質の役を演じ分ける難しさについて尋ねると、意外にもあっさりした口調で「人間なんだからやればできるものですよ」と笑みを浮かべた。
「まさに『ホルモー』の撮影が終わったとき、その日のうちに新幹線で東京に帰って、翌日から全く違う役柄の別作品の現場だったんです。最初は不安でしたが意外と大丈夫でしたね。大変というよりも、全然違うことをやるのを楽しんでます。フィジカルに関しても、実際の身体の問題ではなく、立ち振る舞いや表情でそのキャラクターが大きくも小さくもなるものなんだと思います。今回の役に関しては、ちょうど『クローズ ZERO』で出来上がったイメージをもう一度、ぶち壊したかったし、タイミングという点でもうってつけでした。もう『顔とかムチャクチャにしてやろう!』って」。

撮影前に京大キャンパス&吉田寮に潜入、そして…

“イカ京(=いかにも京大生)”の安倍を演じる上で、実際、撮影前には自ら京大のキャンパスや、劇中で“百万遍寮”という名で登場する京大の吉田寮に足を運んだという。
「本当は、いろんな学生に話を聞いたり、講義を受けたりしたかったんですけど、ビビりました。度胸が足りなかったです(笑)。全身真っ黒の格好でデカイバッグ持って行ったら、相当怪しまれてました。吉田寮を見て『なるほど。こういう異空間があって、その変な空気感が原作の雰囲気にも出てるんだな』というのは実感しましたね。実際に住んでみたいか? 無理です(即答)。畳の積み上げ方とかハンパじゃないですし、絶対に虫いますし。免疫なしで行ったらすごいことになりますよ(笑)」。

また、撮影中はキャスト陣は、京都のウィークリーマンションで過ごしたとか。
「楽しかったですよ。僕は大学生活を知らないので、寮生活ってこんな感じなのかな? と。それが作品の中でどこまで役に立ったのか分からないですけど、みなさん安倍と高村(濱田岳)の掛け合いをすごくおもしろいって言ってくださるんです。別に策を練ったわけじゃないんですけど。いつも一緒にいて、撮影から帰って、飯食って、くだらない話してゲームして、『やべえ、もう寝なきゃ!』…って(笑)。そういう生活感が芝居に自然と出たのかもしれないです」。

「“かっこいい”と言われるのは好きじゃないんです」。こう語る俳優は数多くいそうだが、実際にここまで自らを崩し、“かっこ悪い”姿でファンを魅了できる俳優はそうはいまい。話を聞いて、映画監督たちが彼にオファーを出し続ける理由が分かったような気がした。



山田孝之の動画コメントが見られる! 『鴨川ホルモー』特集ページ
http://www.cinemacafe.net/ad/horumo/
《photo:Hirarock》

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