輝く! 男たちの競演 vol.2 肉食系男子、どう? 『クローズ』&『ドロップ』
草食系男子が増殖しているこの頃の日本。物質的な豊かさの代償なのか、欲の飽和状態なのか、食欲、物欲、出世欲を欠いた若い男子が増えています。本来ならば、最も欲があっていい年頃なのに。むしろ、いまの時代、女子の方がよっぽど肉食系。女子が数人集まれば、「日本はこの先、大丈夫なのか」と心配する声が上がります。
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草食系=装飾系ということで、おしゃれなだけならいいのですが、一番懸念されるのが、肉欲もないこと。繁殖能力が著しく低く、まず繁殖する気自体が減退しているというのは、日本存亡の危機でもあるのですから、かなり深刻な状況にあると言えそうです。
そんな中での、熱い男子たちの濃ゆい競演で、人気を集めている邦画2作品。『クローズ ZERO II』と『ドロップ』です。
『クローズ ZERO II』は、ヒット作の続編ということ、小栗旬、山田孝之、三浦春馬と、いまをときめく若手俳優が束になって出ているということもあり、集客に成功していますが、ヒットの理由はそれだけではないはず。また、『ドロップ』も、主演の一人である水嶋ヒロの電撃結婚劇も追い風となったと言われていますが、私はそうじゃないと思っています。もっと社会を反映していると思うのです。
そもそも、これらの映画にはいまの若者にはない、肉食系の匂いがする。つまり、いまや絶滅危惧種とされている肉食系の若い男子がウヨウヨ出てきて、体でぶつかり合っているのですから、吸い寄せられる人がいるのも納得というわけ。そう、両映画の好調は、人々の“肉食系男子見たさ”が原因に違いありません。
昔は、こういった映画は“不良映画”と括られていて、観る人は限られていました。描かれている男子というのも、「泥臭く、汗臭く、ギラギラしていてちょっと嫌」というのが一般女子の意見。でも、いまやこういうギラギラした男性性、ひいては色気をも感じさせる男子は希少価値。彼らの存在が、“種の保存”にも関わってくる意味のある存在ともなってくれば、「映画でもいいから、見ておきたい!」という女子も増えているのではないでしょうか。
クローズ、ドロップ系男子を見たら絶滅危惧種として認定したいもの。見つけ次第、大切に保護したい気持ちでいっぱいです。
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