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「出たとこ勝負(笑)!」麻生久美子が30歳を前に迎えた岐路と出会いとは?

美しく、それでいてどこかコミカルで、妖艶さを兼ね備え…と、その魅力を挙げればキリがない。ありとあらゆるジャンルの作品・役柄で彼女にしか出来ない、と思わせる存在感をしっかりと見せつける女優、麻生久美子。柔らかく、そして優しい音楽を奏でるように心に沁みわたる声もまた彼女の魅力のひとつであることを、映画『おと・な・り』は改めて教えてくれる。何気ない日常で発せられる“音”によって結び付けられていく男と女。30歳を迎え、人生の岐路に立つ七緒をどのような思いで演じたのか、映画の公開を前に話を聞いた。

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『おと・な・り』 麻生久美子 (photo:Shinya Namiki)
『おと・な・り』 麻生久美子 (photo:Shinya Namiki)
  • 『おと・な・り』 麻生久美子 (photo:Shinya Namiki)
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  • 『おと・な・り』 麻生久美子 (photo:Shinya Namiki)
  • 役作りではいつも「出たとこ勝負」 (photo:Shinya Namiki)
  • 30を前に迎えた人生の岐路とは? (photo:Shinya Namiki)
  • 優しく透き通った“声”にも注目 (photo:Shinya Namiki)
  • 見えない“音”で紡がれる恋のゆくえは? (photo:Shinya Namiki)
  • 自然体の演技が観る者を魅了する (photo:Shinya Namiki)
美しく、それでいてどこかコミカルで、妖艶さを兼ね備え…と、その魅力を挙げればキリがない。ありとあらゆるジャンルの作品・役柄で彼女にしか出来ない、と思わせる存在感をしっかりと見せつける女優、麻生久美子。柔らかく、そして優しい音楽を奏でるように心に沁みわたる声もまた彼女の魅力のひとつであることを、映画『おと・な・り』は改めて教えてくれる。何気ない日常で発せられる“音”によって結び付けられていく男と女。30歳を迎え、人生の岐路に立つ七緒をどのような思いで演じたのか、映画の公開を前に話を聞いた。

「準備してきたものを体の中に入れた上で、一度忘れる」

「出たとこ勝負」——。役作り、そして実際にカメラの前に立って表現する上での気持ちを尋ねると、いたずらっぽい笑みと共にこんな答えが返ってきた。
「今回の七緒という役でいうと、彼女はフラワーデザイナーを目指しているので、まずお花のことを考えました。友人のツテで花屋さんに行って、店員さんにインタビューしたんです。でも、実際に撮影のときに、いろんなこと考えてるとうまく行かないもので…。そうやって準備してきたものを自分の体の中に入れた上で、一度忘れるというのがいつもの私のやり方です。見え過ぎちゃうとつまらないんですよ、『この人、こう考えてるな』というのが分かっちゃうと。逆に、自分で演じてみて、出てきたものにびっくりするときもありますよ! そこがおもしろくもあるし、『何でこんな風になっちゃったんだろう…?』ってときもあります(苦笑)」。

いみじくも麻生さん自身、現在、七緒と同じ30歳。麻生さんにも、七緒と同じように人生の岐路でふと立ち止まったり、悩みぬいた経験はあるのだろうか?
「30を迎える少し前にありましたね。きっかけですか? それが、意外にも『これ』という大きなきっかけはないものなんですよ。そこがリアルと言うか…(笑)。きっかけがないままにジワジワと『仕事辞めたい』って思い始めて。そういう思いを1〜2年抱えていましたね」。

そんな状態から抜け出すきっかけになったのは、やはり仕事だった。
「ちょうどそんなとき、いい作品に出会えたんです。『時効警察』とか『夕凪の街 桜の国』とか。素晴らしい作品に出会えたことで、自分の知らなかった一面が見えてきて、『そういう自分がまだいたんだ』という気持ちになったり、自分で自分の限界決めていたんだということに気づきました。そこから、『あぁ、私は女優を続けていきたいんだ…』ってやる気が湧いてきたんですよ」。

ラストシーンを見て感じた“音”に対する感覚の変化

映画の中では、顔を合わせたことのない隣人・聡(岡田准一)の部屋から聞こえる音によって、時に癒やされ、時に心を揺り動かされる姿が描かれ、“音”や“匂い”など、目に見えない、普段あまり意識せずにいた感覚について改めて考えさせられる。麻生さん自身、これまでに記憶に深く残っている音や匂いといったものはあるのだろうか?
「玄関の音…ですかね。実家の玄関といま住んでる家の玄関と開けたときの音が違うんですよね。こういう音って、人が帰ってくるということとつながるのですごく好きです。匂いは蚊取り線香の匂いです(笑)。子供の頃、夏になると必ずどこかから蚊取り線香の匂いがしてきて、子供に戻ったような懐かしい、ピュアな気持ちになれるんです」。

物語は七緒の側と聡の側とそれぞれ別々に展開していくが、完成した作品を観ての感想を尋ねてみた。
「自分が演じた七緒は当然ですが、意外にも、聡に感情移入できましたね。聡が感じているやりたいことと実際にやっていることの差、といった部分は結構当てはまったりするかも、と」。さらに、ラストで展開されるあるシーンについて「私にはあのシーンで、ちゃんと画が思い浮かぶんですよ! この映画を通じて音に対する感覚が変わったのかな(笑)」とも。

一体どんなシーンなのかは観てのお楽しみ。心に響く音や風景と共に、麻生久美子の“出たとこ勝負”をしっかりと胸に刻みつけてほしい。

《photo:Shinya Namiki》

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