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ペ・ドゥナ、駆け込みセーフに日本語で「遅れて申し訳…」 ARATAも板尾もホッ…

先に行われたカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に正式出品され、称賛と共に迎えられた是枝裕和監督の『空気人形』。日本でも高い人気を誇る、韓国の実力派女優ペ・ドゥナを主演に、心を持ってしまった“空気人形”と周囲の人間とのドラマを描いた本作の完成披露記者会見が6月18日(木)に行われた。ロシア・千島列島の火山噴火の影響で飛行機が欠航し、ペ・ドゥナが会見には間に合わず、その後の舞台挨拶にも間に合わないかと思われたが、何とか舞台挨拶途中で登場。是枝監督および共演のARATA、板尾創路らと共に観客の完成を浴びた。

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『空気人形』完成披露舞台挨拶。(左から)是枝裕和監督、ペ・ドゥナ、ARATA、板尾創路
『空気人形』完成披露舞台挨拶。(左から)是枝裕和監督、ペ・ドゥナ、ARATA、板尾創路
  • 『空気人形』完成披露舞台挨拶。(左から)是枝裕和監督、ペ・ドゥナ、ARATA、板尾創路
  • 舞台挨拶に息を切らして到着したペ・ドゥナ
  • 『空気』舞台挨拶にて ARATA
  • 心を持った空気人形とARATA扮するビデオ店員の恋の行方は?
  • 日本語での挨拶に大歓声が
  • 「こんな大切に日に火山が…」と苦笑い
  • 全編日本語での難しい役柄を演じきった
  • 是枝作品に久々の復帰!
先に行われたカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に正式出品され、称賛と共に迎えられた是枝裕和監督の『空気人形』。日本でも高い人気を誇る、韓国の実力派女優ペ・ドゥナを主演に、心を持ってしまった“空気人形”と周囲の人間とのドラマを描いた本作の完成披露記者会見が6月18日(木)に行われた。ロシア・千島列島の火山噴火の影響で飛行機が欠航し、ペ・ドゥナが会見には間に合わず、その後の舞台挨拶にも間に合わないかと思われたが、何とか舞台挨拶途中で登場。是枝監督および共演のARATA、板尾創路らと共に観客の完成を浴びた。

先に舞台に立った監督、ARATAさん、板尾さんは、“野郎”だけの登場となったことを詫びつつ、ペ・ドゥナが会場に向かっているとの報を受け、引き伸ばし戦術を敢行。できるだけゆっくりと話を長引かせていたが、そのかいあってギリギリ、ペ・ドゥナが到着すると、一様にホッとした表情を見せた。息を切らせながら舞台に上がると、ペ・ドゥナは日本語で「遅れて申し訳ございませんでした…」と謝罪。会場は盛大な拍手で迎え入れた。「こんなに大事な日に火山が爆発してしまい、あせりながら来ました」と苦笑いを浮かべるペ・ドゥナ。今回、心を持ち、あろうことか恋までしてしまう空気人形という役を引き受けると決めたときの気持ちを聞かれ「全てのセリフが日本語で、しかも人形の役ということで難しそうだとは思いました。でも是枝監督の作品は全て観ていて、大好きだったのでオファーをいただけて嬉しかったですし、迷いも戸惑いも計算もなく引き受けました」と語った。さらに演じるに当たっては「特に役を“演じる”ということを意識したり、イメージを作ったりはしませんでした。人形が心を持つということについては、赤ちゃんがこの世に生まれたような感覚で演じました。外の世界に出るシーンでは、心を真っ白にして、キラキラするものや動くものを見たり触ったりするときも、まさに人形のような気持ちでした」とふり返った。

空気人形の元の持ち主である秀雄を演じた板尾さんは、当初の会見で「ペ・ドゥナが遅れているので、代わりにうちの嫁を連れてこようかと思いました…。早く来ないかな」と落ち着かない様子を見せていたが、共演について聞かれると「彼女はすごく真面目でしっかりしてて、気迫が伝わってきました。空気人形が秀雄と向き合い、思いをぶちまける場面があるんですが、そのシーンまで僕はあんまり役以外のところで話をしない方がいいと思って…。彼女は気を遣って日本語で話しかけてくれたんですが、すごく失礼な態度で接してしまいました。いまさらですが、すいません」と頭を下げた。

ARATAさんは、空気人形が恋に落ちるレンタルビデオ屋の店員・純一に扮した。これが3作目の是枝作品への参加となるが「是枝組は僕にとって特別な場所であり、最初は『帰ってきたな』という気持ちでした。でも撮影が進む中で是枝監督の姿を見ていて懐かしくもあり、また新鮮な気持ちにもなりました。思うがまま、自然に存在することを考えました」とふり返った。ペ・ドゥナとの共演については「彼女は本当にプロフェッショナルで、真剣に役に向き合ってるんですが、ユーモアも忘れず、現場を和ませてくれるんです。いちご大福とか、甘いものを差し入れてくれたりしました」と笑顔で語った。

業田良家の20ページほどの漫画を映画化した本作。監督は「普段はあまり、他人の原作を映画化したいとは思わないんですが、ワンシーンだけ、これは映像で見たいと思ったところがあったんです。それは空気が漏れて、空気人形がしぼんでしまい、好きな人の息でふくらませてもらう場面。官能的でこれを映像にしたいと思ったのが出発点でした」と語った。板尾さんから「詩のような映画」という感想が語られたが、是枝監督自身「詩を書くような映画にしたいと思っていたので、出演した人にそう言ってもらえて嬉しい」と笑顔を見せた。

カンヌでの高評価を受け、日本でも期待が高まる『空気人形』。公開は今秋、シネマライズ、新宿バルト9ほか全国にて。
《シネマカフェ編集部》

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