ローランド・エメリッヒが描くマヤの予言による地球滅亡 『2012』の一端を明かす

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『2012』 ローランド・エメリッヒ監督
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いやはや、いったいこの男、何度地球を壊せば気が済むのか——? 『インデペンデンス・デイ』に『デイ・アフター・トゥモロー』など、信じられないような映像世界を世に送り出してきたローランド・エメリッヒ。このたび新たに、彼の興味を引いたのは、マヤ文明における地球滅亡の予言。2012年12月に人類の歴史は終わるというマヤ暦に基づいて最新作『2012』は製作され、今回もまた凄まじい映像を作り上げた。公開は11月。現在も完成に向けて作業が続けられているという本作について、エメリッヒが口を開いた。

「不可能と思える映像に惹かれる」

先日監督が来日した際、報道陣に向けて公開されたフッテージ映像では、地盤が沈下し、街が雪崩のように崩れ落ちていく映像が映し出された。監督は、誇らしげにこう語る。
「不可能と思えるような映像に惹かれるんです。見たことのないイメージを作ることで、人々を劇場に向けさせることができると思っています。昔、映画が出来たばかりの頃、ある人が線路にカメラを置いて、走ってくる汽車の映像を撮ったんです。観客はあまりの迫力に劇場から逃げ出しました。その評判が口コミで広まってみんなが劇場に押し寄せたそうですが、自分が作りたいのは、まさにそんな映像です」。

前作『紀元前1万年』を製作した際には「マンモスの毛が風にそよぐのを再現するのが難しかった」と並々ならぬ細部への思い入れを語っていたエメリッヒ。では、本作で最も苦労したのはどのような部分だろうか?
「やはり、いかにリアルな映像に見せるかがポイントです。L.A.の街を精巧にコンピュータで作り上げ、そこで地震を起こしたりしました。また、イエローストーン国立公園のシーンでは、空から火の玉が降ってくるんですが、そうすると多くの煙が上がります。煙を作るのは、いまだに非常に難しいことなんです。今回はとにかく、凄まじい出来事が数多く起こりますからね。そのために新たなソフトウェアを開発し、いまだに映像を作る作業は続いているんです」。

「知っている人々と知らない人々、それぞれの物語を描いている」

今回、大災害に見舞われ、家族を守るために奮闘する主人公を演じるのは、エメリッヒが「元々、僕は彼の大ファン」と言うジョン・キューザック。彼の起用を含め、人間ドラマの部分についてこう語る。
「必要とされたのは、ごく普通の人間であると同時に知的な部分がある俳優。僕は俳優を見るとき、その人がコメディをできるかどうかで見ます。彼には必要な要素が揃っていました。そして、今回の物語で見せようとしたことは2つあります。1つは、この先起こる災害のことを知っている政治家たち。彼らはパニックや株の暴落を恐れて災害のことを隠し、秘密裏に船を作っています。もう1つは、ジョン・キューザック演じるジャクソンのように何も知らない一般の人たちのこと。彼は偶然この事実を知り、別れた妻や子供たちを取り戻すためのセカンドチャンスを与えられることになるんです。物語の終盤では、この2つの立場の人たちが同じ船に乗り込むことになっていて、複雑な話になっています」。

さらに、日々進化し続ける映像技術について尋ねると…。
「私が映画作りを始めた頃は、脚本段階でこれは可能か? 不可能か? ということを考えながら書いていました。『インデペンデンス・デイ』のときは、試す前から不可能とされたこともありましたが、いまでは全てが可能です。とは言え、お金と時間があればの話ですがね(笑)。いずれ俳優を含め、全てをパソコン上で作り上げることができるようになるでしょう。SFやファンタジーにとってそれは適した技術だと思いますし、興奮しますよ。僕自身は、平凡な日常に、突如として非日常が入り込んでくるような物語に惹かれますが、次回作ではヒューマンドラマを撮るつもりです。エリザベス1世の時代の話なのですが、その時代をロケで再現するのではお金がかかり過ぎるため、ヒューマンドラマでありながら、ビジュアル・エフェクトを使い、俳優たちにはブルー・スクリーンの前で演技してもらうことを考えています」。

いまだ製作中の作品を抱えているというのに、次の作品へのアイディアが続々と飛び出してくる。この男のイマジネーションは底なしか——。まずは『2012』で現実以上かもしれない“未来”を体験してほしい。
《text:cinemacafe.net》

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