ニック・カサヴェテス監督インタビュー “母親”キャメロン・ディアスの素顔を語る

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『私の中のあなた』 ニック・カサヴェテス監督
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病気の長女の治療のために遺伝子操作で“創られた”次女。彼女が自らの肉体=人生を守るために訴えた相手は両親。果たしてその真意は——? 『きみに読む物語』で世界中を感動に包んだニック・カサヴェテスが贈る話題作『私の中のあなた』がついに公開を迎えた。家族、そして命の意味を問いかける本作についてカサヴェテス監督に話を聞いた。

映画の中でひときわ強烈な印象を残すのが、キャメロン・ディアス扮する母親のキャラクター。全てを犠牲にし、自らの人生を長女に捧げる姿勢は「母の愛は強し」などという次元を超えた執念のようなものを感じる。この登場人物に対する監督の心情は?
「私は、彼女の行為や感情を完全に理解、肯定できます。おっしゃる通り、彼女は共感しづらい人物です。他人の言うことを聞かず、周囲を見渡そうともしないですからね。でも、彼女が置かれているのは非常にタフな立場です。そして、子供を守るために新たに次女を“創る”というのは非常につらい決断であったに違いありません」。

監督の過去の作品『ジョンQ -最後の決断-』における、病院に立てこもってでも息子を救おうとする父親の姿とも重なるが、この母親に対するこれほどの強い思いの理由を監督はこう語る。
「私自身、病気の娘の父親であるということが大きく影響しているのでしょう。私にしてみれば、このか弱き存在を守れないならば、なぜ子供を作るのか? という思いです。もちろん、母親のキャラクターの中に“醜さ”があることも承知しています。それでも、もし自分が病の身であったら、あんな母親にそばにいてほしいと思うんです」。

初めての母親役を文字通り体当たりで演じたキャメロンに対して、監督は称賛を惜しまない。
「彼女の起用に至るまで、非常に奇妙な思考のプロセスを辿りました。もちろん素晴らしい女優はたくさんいます。でも『あの人は?』『この人は?』とあれこれ思い浮かべてみると、どこか退屈な気持ちになってしまったんです。『じゃあ、キャメロン!』という選択肢はとても普通の選択とは言えませんね…(笑)。タフできれいでちょっぴりファニーなスター…という要素はキャメロンの本質ではありません。彼女はまず何より、地に足のついたロングビーチ出身の女の子なんです。この役にほしかったのは、戦って、戦って、戦い抜くという精神。『恐れを知らずに戦い、邪魔なものは殺し、醜くなれ!』というこちらの指示に対し、ほとんどメイクなしの素顔をさらけ出して、要求どおりの演技を見せてくれました。彼女の演技を誇りに思います」。

ちなみに映画の結末は、原作の小説(『わたしのなかのあなた』ジョディ・ピコー著・早川書房刊)とは少し異なるものとなっている。「このエンディングにするために私もかなり戦いました(笑)。死というものの“本質”を大切にしたいと考えて、この結末を選んだんです」と語るカサヴェテス監督。映画に込められた思い、そしてそれを体現したキャメロンの熱演をじっくりと堪能してほしい。
《text:cinemacafe.net》

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